3年間勤めていた会社を辞めました。「次が決まるまでにもらえるお金がある」と聞きましたが、本当ですか?
昨今は転職ブームの影響もあり、自分に適した仕事を探し転職する人が増えています。 しかし、現在所属する会社を辞めると転職先が見つかるまで生活費の不安を抱えます。その際に活用できるのが、雇用保険からもらえる「失業手当」です。 今回は勤めていた会社を辞めてから転職までにもらえる失業手当について、具体的な金額や日数を紹介します。
3年間正社員で働いていたらいくらもらえる?
厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)Q10」によると、3年間平均して月額20万円程度の給与を受け取っていた場合、支給額は月額13万5000円ほどです。 給与と同金額ではないため、生活に必要な金額を受け取れるか事前に確認しましょう。もしも不足している場合は、貯金の切り崩しや退職時期の見直しが必要でしょう。 ◆どれくらいの期間給付される? 失業手当の給付金額は年齢や勤続年数によって異なります。具体的な給付日数は下記のとおりです。なお、特定理由離職者については、被保険者期間が6ヶ月(離職以前1年間)以上あれば基本手当の受給資格を得ることができます。
※ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」を基に筆者が作成 保険期間が長く、かつ年齢が高いほど給付期間が長くなります。年齢が上がれば転職まで期間を要するため、長めの日数が設けられています。
失業手当をもらうまでの流れ
ここからは、ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」を基に失業手当受給までの流れを紹介します。失業手当は手続きが難しいと感じることもあるでしょう。しかし、最寄りのハローワークで相談しながら進めると無理なく行えます。 ◆必要書類の準備 まずは「雇用保険被保険者証」の有無を確認しましょう。雇用保険被保険者証は所属している企業が持っているケースがほとんどです。なお、企業からもらえなかった場合やなくした場合はハローワークで再発行可能です。 なお、退職後は「雇用保険被保険者離職票」の発行を企業に依頼します。こちらは一般的に離職票と呼ばれています。離職票の情報をもとに受給資格の決定が行われます。 ◆受給資格の決定 必要書類がそろったら、最寄りのハローワークで申請を行います。ハローワークで「求職の申込み」を行ったのちに「雇用保険被保険者離職票」を提出しましょう。 ハローワークは基本的に月曜日~金曜日の8時30分~17時15分まで開庁していますが、失業に関する各種申し込みには時間がかかります。そのため、16時までに入り、ゆとりを持って手続きを行うよう推奨されています。 ◆受給説明会への参加と求職活動 求職の申し込みを行うと、受給者に対しての説明会が行われます。説明会では雇用保険制度について説明され、雇用保険受給資格者証や必要認定申告書が渡されます。また、失業手当の受給が決定した場合は毎月認定日にハローワークに行く必要があるため、初回認定日の確認を行います。 なお、手続きと同時に求職活動も行いましょう。失業認定はあくまで求職活動中に必要なお金を受け取るためです。ハローワークの窓口で就職相談をしたり、求人に応募したりして積極的に行動しましょう。 ◆失業認定・雇用保険の給付 利用認定を受けたら雇用保険を実際に受け取ります。原則として、4週間に1度失業認定の確認をハローワークで行います。認定では失業認定申告書に求職状況を記入し、雇用保険受給資格者などの書類とともに提出します。 なお、受給期間の間に就職できた場合は「就業促進手当」として別途手当が給付されます。そのため、早く就職が決まったからといって不利になることはないでしょう。
会社を辞めたらまずはハローワークに相談しよう
会社で雇用保険に加入していた場合、失業中に手当を受け取れます。 しかし、手続きが多くあるため時間にゆとりを持ってハローワークを訪れたり、退職前に必要書類を準備したりするのがおすすめです。失業手当を受給しながら自分に適した仕事探しを行いましょう。 出典 運厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~Q10 厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 基本手当の所定給付日数 厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 雇用保険手続きのご案内 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部