3歳で国内にわずか100人の難病クリーフストラ症候群と判明。完璧じゃなくてもいい。娘の病気から学んだこと【体験談】
日本国内の「『クリーフストラ症候群」』の患者数は推定100人。同じ病気の人を探してつながるにはあまりにも少ない人数です。自らの経験から「だれともつながれないという孤独はとてもつらい」と話す大山徳江さん。7歳になる長女珠生(たまき)さんがこの病気だという大山さんは、同じ病気のお母さんたちと家族会を作りました。珠生さんの生活、そして家族の不安を少しでも軽減したいと家族会を立ち上げるまでの大山さんの思いを聞きました。全2回シリーズの2回目です。 【画像】いつも一緒の3きょうだい。きょうだいで仲よく過ごす姿
いつか娘も。SNSで見た「クリーフストラ症候群」患者のスピーチに勇気づけられた
――「クリーフストラ症候群」の患者数は、現在、国内で推定100人といわれています。 大山さん(以下、敬称略) 娘が最初に染色体検査したのは生後8カ月。リハビリを受けながら再度検査をしたのが2歳になる少し前です。「解析に時間がかかるので結果が出るまで時間がかかる」と医師に聞いてはいましたが、「クリーフストラ症候群」と診断されたのは3歳。本当に長い時間がかかりました。当時は、Googleで検索してもヒットする情報はわずか4件しかなく、医師がまとめてくれた文献を頼るしかありませんでした。 それらを読むと、別の大きな疾患をあわせ持っていない限り短命ということではなさそうでした。そして、「『歩けない』とはどこにも書いていないから大丈夫。頑張ってリハビリしましょう」という医師の言葉に背中を押され、娘の可能性を信じてみようと思いました。 そんなとき病院の先生から「日本でも家族会が立ち上がる」という連絡が入りました。わが家と同じ宮城県在住の方を中心に全国で6人が集まり、スタートしようとした直前、新型コロナウイルスの流行により中止となってしまったんです。 ――現在、大山さんは「クリーフストラ症候群」の家族会の運営に携わっています。どのように同じ病気の子どもをもつ家族とつながっていったのでしょうか? 大山 アメリカに「クリーフストラ症候群」家族会があることは知っていたんです。でもどのようにアクセスしたらいいかなどの情報はありませんでした。そんなあるとき、アメリカに住む友人が「Facebookに家族会のグループがある」とURLを送ってくれたんです。 そこにアクセスしてみると、日本で家族会を立ち上げようとされていた方をメンバーに見つけたので、コンタクトを取りました。ほかにもカナダに住む日本人も見つかり少しずつ交流の輪が広がりました。 FBで海外の「クリーフストラ症候群」事例を見ると、学校を卒業して働いているような軽度の方もいれば、いくつかの病気をあわせ持って亡くなってしまう重度の人もいるなど、知的面でも運動面でも人によってさまざまなことがわかりました。動画で同じ病気でスピーチしている人の姿に勇気づけられ、今はまだしゃべれないけれどいつか娘もこんな風になれるかもしれないとリハビリを続けました。