「映える写真」を撮るために「車道に飛び出す若者たち」…六本木のイルミネーションで迷惑行為が多発中
イルミネーションスポットで危険な行為が行われている訳
毎年綺麗なイルミネーションで街路樹が飾られている港区・六本木のけやき坂イルミネーション。六本木ヒルズでは’24年11月7日~12月25日までの期間、約400メートルにわたり、ライトアップされる予定だ。 【痴漢して線路内に逃げた男の画像】すごい!電車内で痴漢し、線路内に逃げた行動は全て計画的だった イルミネーションで飾られたけやき坂は非常に写真映えすることもあり、多くの人が写真を撮りに来る名スポットになっている。だが、イルミネーションを撮影するために車道に飛び出す、信号無視などの危険な行為が多発しているのだという。 その詳細を調べるために現地に行ってみると、思っていたよりも多くの危険な行為が見られた。なぜこのような危険な行為が放置されているのか。調べてみると意外なことが分かった。 けやき坂に到着してすぐ目に入ったのは、イルミネーションを撮影しようとする人々がひしめき合い、警備員が大声で「押さないでください」「立ち止まらないでください」と写真撮影をしている人に声を掛けている光景だ。 特に、映える写真が撮れるという横断歩道ではすさまじい行列ができており、真っすぐ歩けないほどの状況になっていた。 実際に写真を撮っていた白いコートをペアルックで着用していた女子大学生の二人組に話を聞くと、横断歩道で撮れないのは残念ですと言い、こう続けた。 「あの辺にいるのは外国人観光客が多いのかな? 体格が大きくて、押されたり突き飛ばされたりしてケガをするのが怖いので離れた場所で写真を撮ることにしました。数年前からここへ来ていますが、今年は外国人の観光客がすごく増えてます」 信号の真ん中に走って向かい、TikTokの撮影をしていたと女性3人組に話を聞くと、自身が行っていた危険行為について悪びれもせずこう話す。 「(危険な撮影に対して)あんなもんじゃないですか。よくここに撮影に来ていますが、毎日のように人だかりができています。青信号に変わった瞬間に走って、道路中央のいいポジションで撮っています。片手でハートの半分を作って一緒に撮るのが流行りです」 ◆ビルの管理者と警察関係者は現状についてこう語る! 撮影のために道路に飛び出したり、信号無視をしたりしていることに迷惑しているというタクシーのドライバーは「この時期になると多い」と話す。 「毎年イルミネーションの時期になるとかなり多くの人が押し寄せてきます。今は警備員が横断歩道のところに立っているので、いくらかはマシになりましたが、それでも道路に飛び出して撮影をする方もいるので、こちらとしては気が抜けません」 「映える」写真を撮るために、危険行為をしている人がいる現状について、イルミネーションイベントを管轄している六本木ヒルズ側に回答を求めたところ「危険行為は認知していますし、対応として警備員を派遣しています」と答えた。 「今年は例年よりも早い段階でイルミネーションを楽しみに、多くの方が来てくださっています。こうした状況は我々も対応しなければならないため、警備員を増やし、安全にイルミネーションを楽しめるように努めています。 対応をした結果ですが、危険行為の数は減少しています。しかし、これからのクリスマスの時期に向けて、さらに多くの人が訪れるため、今後の対応については検討中になります。最大限安全に配慮した計画を実施する予定です」(森ビルタウンマネジメント事業部) このあたりを管轄している警察官の事情に詳しい関係者はこの危険行為についてはどう考えているのだろうか。 「管轄の警察官も認知はしています。見回りを増やして注意喚起をしている状態です。その結果、目に見えて危険なことをしている人は少なくなりましたが、それでも多くの人が訪れる場所になるため、引き続きパトロールを続けるそうです」 毎年多くの人が訪れる観光スポットだが、迷惑行為が行われることによって、イルミネーションが廃止になる可能性もある。東京の名スポットが迷惑行為でなくなる……なんてことが起きないよう祈るばかりだ。 取材・文:白紙 緑
FRIDAYデジタル