写真：Car Watch

　三菱自動車工業は4月23日、フィリピン共和国における2023年度の小売販売台数が前年度から34％増の8万1473台（速報値）となり、2017年度以来の過去最高台数を記録したと発表した。 　この要因としてはコンパクトセダン「ミラージュG4」の販売が大幅増となったことに加え、MPVでトップシェアとなった「エクスパンダー」や1月に投入した新型「トライトン」が販売台数を押し上げたことが挙げられている。また、同社の市場シェアは18.5％と、前年度比で2.3ポイント増となった。 　今回の発表について、三菱自動車工業 代表執行役副社長（営業担当）の中村達夫氏は、「当社はフィリピン共和国で60年以上生産・販売事業を行ない、同国経済に貢献すると共に、お客さまからも強い信頼を得ております。今後もさらに多くのお客さまに三菱自動車の製品を提供していくと共に、三菱自動車らしい製品と体験の両面を通じ、お客さまによりご満足頂けるよう努力していくことで、最重要市場の1つであるフィリピンでさらなる販売拡大を目指して参ります」とコメントしている。 　なお、三菱自動車は中期経営計画「Challenge 2025」の中でアセアン地域を「成長ドライバー」と位置づけ、経営資源を集中させ、多くの新モデルを投入することで販売・収益の拡大を図ることを発表している。「成長ドライバー」の中でも、フィリピンの自動車市場は人口の増加と高い経済成長率とともに拡大を続けており、中期的にも持続的に力強く成長することが見込まれるという。 　また、三菱自動車は現地金融機関のセキュリティバンク（フィリピン証券取引所上場の商業銀行）と、三菱自動車を専門に取り扱う販売金融会社「三菱自動車ファイナンスフィリピン株式会社」を2025年度に設立することで4月9日に合弁契約を締結しており、セキュリティバンクが持つ豊富な販売金融商品などを通じ、今後フィリピンでのさらなる販売拡大を推し進める予定。