『狼と香辛料』新版アニメが開幕、日米ハーフの主題歌アーティストが見た魅力とは
「雄大な草原をイメージしながら」レコーディングで意識したこと
──日本語の一つひとつが美しい印象を受けました。歌詞を読まれたときはHanaさんはどのように感じましたか? わたしも美しい言葉の歌詞だと思いました。特に〈手をつなぎ歩き続けたい〉のところは、心にじーんときて、完成した楽曲を聴いた時も改めて素晴らしいなと感じました。 ──レコーディングではどのようなところに重点を置かれたのでしょうか。 歌う中でいちばん意識したのは、伸び伸びとした声です。雄大な草原をイメージしながら歌っていきました。ホロとロレンスのいつまでも続く旅であることを表現できるように、一つひとつの音符を大切にして、歌いました。それと同時に、ホロとロレンスの愛情や、旅が進むにつれて感じる不安など、複雑な気持ちを表したいなとも思っていました。 ──コーラスが「旅のゆくえ」の奥深さをさらに彩っているように感じました。 この曲自体、これまで歌ってきた中でも難しい曲でした。中でもコーラスでは裏声を使って、どうしたら綺麗に聴かせられるかを色々トライしました。豊かな自然が広がっていくような印象があったので、ふたりの希望を表せられるようにと、意識しながらコーラスを重ねました。自分の感情を声に入れることができたように思います。 ──『狼と香辛料』を見ている方に、曲を通じてどのようなメッセージを送りたいと考えられていたのでしょうか。 オープニングを観ている時、期待とワクワク感があると思います。皆さんが毎週楽しめるオープニングになったら嬉しいですね。この曲を聴いていろいろな感情が浮かんで現実から少しエスケープして、自分だけの旅の世界に、そして『狼と香辛料』の世界に没入してもらえたらと思っています。 また、1話、1話、とてもおもしろいエピソードが展開していきます。ワクワクする場面がありつつ、時に不安な感情も出てきます。アニメの中のストーリーと私の歌う「旅のゆくえ」をリンクさせて聴いていただき、ワクワク感を高めながら、物語の扉を開けていただけたら嬉しいです。