シケで出港お預けも…6日ズワイガニ漁解禁 能登半島地震を乗り越えた漁師・水産会社・旅館それぞれの想い
6日午前0時に漁が解禁されるズワイガニです。しかし残念ながら、シケの影響で、先ほど県内全域で漁の延期が決まりました。今年は能登半島地震もあって、ズワイガニ漁にかける思いはひとしおのようで、それぞれのカニ漁解禁にかける思いを取材しました。 今月1日。輪島港では6日のズワイガニ漁解禁に向け、準備を進める漁師の姿がありました。 漁師さん: 「とりあえずは楽しみやね。少しずつやけどゆっくりやけど進んでいる気はしている」 県内有数のカニの水揚げを誇る輪島港。しかし元日の地震で海底が隆起するなどし、およそ200隻ある漁船出漁できなくなりました。県や国はカニ漁解禁に間に合うよう、急ピッチで工事を進め、32隻の船が6日午前0時の解禁にあわせ、今夜、出港する予定でした。しかし… 漁師さん:「残念です」 気圧配置の影響で海はシケに…解禁はお預けとなりました。 向山アナ: 「本来ならばあさってから店頭に並ぶはずだった近江町市場。一日遅れとなりました。しかし市場の期待感は変わりません」 地元の人は: 「必ず買いに来る、コウバコを心待ちにしています。(シケは)残念です、天気が良くて、安かったら嬉しい」「秋の楽しみだから、歳をとったらなおさら。(カニは)待ってますけどシケのときは無理しなくていい」 カニの初物が並ぶと観光客だけでなく地元からも大勢客が押し寄せる近江町市場。漁は延期となりましたが、今年のカニ漁には売る側もいつも以上に思いがつまっています。 大口水産 荒木専務: 「精一杯とってきてもらって、我々が目いっぱい売りたいという期待感が大きい。週末にはなんとか間に合うと思うので美味しさを(期待感)溜めておいてもらえれば。輪島も少し出られると聞いているので無理のないようにとってきてもらって。地元のカニにはこれまで以上に愛着があるので」 こうした中、年に一度の一大イベントに向け闘志を燃やしているのが…旅館「百楽荘」です。3年前、ズワイガニの最高級ブランド「輝」を500万円で競り落とした旅館。しかし、元日の地震で九十九湾に面する旅館は地震と津波の被害を受け、3カ月あまりの休館を余儀なくされました。宿泊客を受け入れられるようになった今、次なる目標は賑わいを取り戻すことです。多くの人の思いがつまったズワイガニ漁の解禁。今年はどんなストーリーが繰り広げられるのでしょうか?
石川テレビ