中日・立浪和義はなぜ中田翔獲得を熱望したのか? 指揮官が問題視した、2年連続最下位チームの“ゆるさ”「緊張感がなさ過ぎる」「叱ってくれる先輩がいない」
だからこその「中田翔」
だからこその「中田翔」なのだ。 3度の打点王という、勝負強さを物語る実績も裏づけとなり、その風貌や存在感を見ても、どんと肝が据わっている雰囲気が漂っている。 「若い選手も、一目置くわけでしょ。そこが必要なんですよ」 周囲が引き締まるような、その“胆力”が欲しいのだ。 立浪の、そして「監督」という重責の苦労が、ひしひしと伝わってきた。 「そりゃ、これだけ負けると面白いわけはないし、苦しいことの方が多いです。ただ、後に『ああやってよかったな』と言われるように、しっかりとやっていかないと、ドラゴンズを変えていかないといけないと思っているんで、そこだけは信念を持って、何を言われようがやっていく。その場しのぎ、って言われるかもしれないですけど、補強も含めて若手選手が育っていくためのことでもあります。勝つ味を覚えないといけないんです。ずっと負けているから、それが当たり前みたいになってるんでね」 <「予言」編とあわせてお読みください>
(「Number Ex」喜瀬雅則 = 文)