【衆議院島根1区補選】与野党が総力戦の週末 両党首が同日に島根入りし舌戦 選挙戦は折り返し
山陰中央テレビ
4月28日の投票日まで選挙戦が折り返しを迎えた衆議院島根1区補欠選挙で、 この土日に与野党両党首をはじめ大物議員が次々に島根入りしました。全国3つの補選の中で唯一、与野党対決となっている島根1区。両陣営の総力戦となった土日を振り返ります。 21日(日)の松江市。岸田首相が自民党の新人・錦織功政さんの応援に駆け付けました。 自民党総裁・岸田文雄首相 「自民党の政治と金の問題で、国民の皆さんに大きな政治不信を引き起こしてしまっている。自民党総裁として、心からお詫びを申し上げる次第であります。強い覚悟を持って、この国会において政治資金規正法の改正を実現していく」 自民党総裁として、「政治とカネ」を巡る問題へのお詫びとともに、政治改革を進めていくと訴えました。岸田首相は、松江市のほか奥出雲町や出雲市でも街頭に立ち、賃上げの実現に加え道路網の整備や観光事業の振興を進め、地方を「押し上げていく」と強調しました。 自民党総裁・岸田文雄首相 「自民党にとって地方こそ原点。地方をしっかりと押し上げておいていかないといけない。地方の事業をしっかり押し上げて参ります。出雲大社あるいはたたら製鉄、さらには松江城、日本に誇る観光資源、これをしっかり活用して観光庁で押し上げていく。こういった取組も進めて参ります」 一方で、応援演説に先立ち開かれた政治刷新車座対話。幅広い世代の有権者と意見を交わす中、地元の自民党員からは厳しい声も・・・。 参加した自民党員 「政治とカネの問題で、我々党員として恥ずかしい気持ちでいっぱい」 20日土曜日には、小泉進次郎元環境大臣が島根入り。危機感を露わにします。 自民党・小泉進次郎元環境相 「この選挙、私たちは負けているんです。改めて何度でも言います、私たちは負けているんです」 相手候補にリードを許しているとの自民党の分析を踏まえ、候補と同じ苗字で、松江市出身のプロテニス選手・錦織圭選手に重ね合わせて、逆転に向けた支援を呼びかけます。 自民党・小泉進次郎元環境相 「錦織(圭)さんの試合は、最初負けていることが多いんです。このままあっという間に終わっちゃうんじゃないのと思ったら、そこからが錦織さんの真骨頂なんです。粘って粘って、拾って拾って・・・。合言葉はこれです、逆転の錦織、逆転の錦織、逆転の錦織です。悪いのは今の自民党です。錦織さんは全く関係ありません」 これに対し、立憲民主党も元職の亀井亜紀子さんを応援するため、大物議員が相次いで島根入り。20日に松江市で街頭に立った野田佳彦元首相と蓮舫参議院議員も裏金問題などを批判、攻勢をかけます。 立憲民主党・野田佳彦元首相 「説明責任を果たさない、納税責任を果たさない、処分もちゃんとしない、しかもこれからどうするかもやらない。自民党は反省していないということです。反省していない政党に処分を下す投票をしようではありませんか。ペナルティを与えなきゃ、彼ら反省しないですよ。反省させようじゃありませんか」 立憲民主党・蓮舫参議院議員 「政治と国民の生活が平等じゃないんじゃないでしょうか。なぜ自民党の政治家だけがこんなことが許されるのか、私は絶対許してはいけないと思っています。生活に寄り添うことができる生活感覚を持っている人こそが、皆さんの声を代弁できると確信を持っています」 立憲民主党の泉健太代表もこの選挙期間中2度目の島根入り。裏金事件で法改正の議論が進む中、今回の補欠選挙が政治改革が進むかどうかの命運を握る選挙だと訴えます。 立憲民主党・泉健太代表 「今の自民党の裏金議員たちが、『これじゃきついな』とそういう改革案を野党は訴えています。その改革案を通すか、通さないか、まさにこの補欠選挙が握っているんですよ。党派を超えて亀井亜紀子と書いていただく、その大運動をこの日この瞬間から広めていただけませんか」 泉代表は、このほか安来市でも街頭に立ち、農業振興や地方活性化の推進などを訴えました。 立憲民主党・泉健太代表 「大規模農業だけを支援するのではなくて、家族農業、中小の農業、いろいろな集落を応援していくことが、立憲民主党の考え方。亀井亜紀子さんは、農業問題にずっと取り組んでくださいました。地域で本当に素晴らしいお米がある、仁多米に加えさらにいろいろな所のお米も売り出していきたい。そんな話もしていただきました。国会に行ったらすぐさま活躍できる。その力を持っています」 大物議員が続々応援に駆け付け、まさに総力戦の様相を呈している島根1区。有権者たちはどのように見ているのでしょうか。 有権者 「力の入り方が凄い。今回の選挙がどうなるか分からないので見物だなと。僕の場合(投票先は)決まっているが、揺らいでいますね」 「自民党はなあ・・・と思うところはあるが、こういう有名な議員が来るとやはりこっちに入れようかなと思ったりもする」 「自分の投票の判断には関係ないですね。小渕さんが来ようが岸田さんが来ようが考え方は自分で判断する」 「ここのエリアを担当するのは、小泉元環境大臣ではないので、政党というより人によると思うので、そこで選びたい」 大物議員の応援が有権者の投票行動にどこまで影響を与えるのか・・・全国が注目する衆議院島根1区補欠選挙は、今月28日に投票が行われ即日開票されます。
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