【ライブレポート】えびちゅう真山りか28歳、夜の歌舞伎町で“懐古と進化”の生誕ライブ
私立恵比寿中学の真山りかが、28歳の誕生日を迎えた昨日12月16日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)でバーデーソロライブ「まやまにあ-Level.9-」を行った。真山は橋本しん(Sin, Key)、伊平友樹(G)、宮本將行(B)、高浦''suzzy''充孝(Dr)からなる“新生まやまちゃんバンド”をバックに、アンコール2曲を含む合計15曲をパフォーマンス。えびちゅう楽曲からカバーまで、生バンドならではのアレンジで観客を楽しませた。 【2016年】20歳のバースデーライブで鏡割りをする真山りか ■ 28歳になった真山りか、大遊戯場歌舞伎町へ 真山の誕生日に合わせたソロライブは2016年より行われており、2017年の公演から「まやまにあ」と冠されている。「血と肉を捧げるのはー?」「真山りかー!」という「まやまにあ」独特の掛け声でバンドメンバーと円陣を組み、ステージへと向かった真山が最初に歌ったのは、椎名林檎のカバー「歌舞伎町の女王」。「まやまにあ」初の新宿開催に合わせた選曲だ。歌舞伎町のド真ん中にあるライブハウス・Zepp Shinjuku(TOKYO)の舞台上で、真山はアイドル活動15年の貫禄、28歳の色気をたっぷりと見せつける。間髪をいれず、伊平のグルーヴィなギターカッティングからえびちゅうのナンバー「愛のレンタル」へ。ドラマー高浦がサポートを務めるマカロニえんぴつの提供曲だ。マイクスタンドの前に立つ真山はグルーヴに身を委ねて体を揺らし、アウトロでは艶やかなフェイクを聴かせた。 「この大遊戯場、Zepp Shinjukuにお集まりのまやまにあの皆さん、ありがとうございます」と真山は「歌舞伎町の女王」の一節を引用してフロアを埋めるまやまにあに挨拶。またこの日のライブはニコニコ生放送・ニコドルを通じて生配信されており、真山は画面越しのまやまにあにも笑顔を振りまいた。そして「今年はえびちゅう結成15周年で。13歳からえびちゅうを始めた私も28歳になりました。あまり自覚がなくて、数字を見るたびにびっくりしちゃうんですけど……」と誕生日の報告をすると、「今回の『まやまにあ』のテーマは“懐古と進化”です。アラサー中学生になったからこそできるものを存分に発揮したいと思って」と説明。そこから、えびちゅうの最新アルバムからの楽曲「BLUE DIZZINESS」、ソロライブ初回の2016年にリリースされたソロ楽曲「Shen-Shen Passion Night」、2012年のソロ曲「老醜ブレイカー」、2019年のえびちゅう楽曲「曇天」と4曲を続けて披露する。ダンストラック「BLUE DIZZINESS」は生演奏による大胆なアレンジが施され、吉澤嘉代子の提供曲「曇天」は28歳になった真山にぴったりな大人びたトーンで演奏された。 ■ “懐古と進化”のパフォーマンス 中盤のアコースティックコーナーでは“懐古と進化”のテーマのもと3曲が披露された。1曲目は真山曰く「重い女」楽曲「誘惑したいや」。真山はこの曲をアコースティックギター1本の演奏でしっとりと歌い、さわやかなアレンジで歌われるえびちゅうのオリジナルバージョンでは感じられない重みを表現した。続いて歌われたのは、真山唯一のソロ名義のシングル曲「Liar Mask」。真山は「リリースから10年が経ちました。夢は声に出せば叶うと信じて……欲しいものを欲しいと言えるタイプではなかったのですが、28歳は『目標を言うこと』を目標にしていきたいと思います。まずは1つ目。大好きなアニメの曲が出せますように」とつぶやき、テレビアニメ「アカメが斬る!」第2クールのオープニングテーマとして制作された情熱的なロックナンバーをピアノ1本のシンプルなアレンジでドラマチックに歌い上げた。バンドメンバーが集結しての3曲目「蜃気楼」は北川勝利(ROUND TABLE)作編曲の「Liar Mask」カップリングナンバー。椅子に腰掛けた真山は、ほの暗い灯りの下で柔らかな歌声を響かせた。 緊張のあまり着席を促すことを忘れていた真山は「うっかりまやまでごめんなさい」と歌い終えたタイミングで観客を座らせ、自分にとってのご褒美だというサウナについて語るなどリラックスしたトークを展開。また、12月14日に開催されたえびちゅうのクリスマスライブ「私立恵比寿中学 クリスマス学芸会2024Twinkle Twinkle ebiiiiiiiiii Star」で自らプロデュースを務めセットリストや演出を考案したことについて触れ、「えびちゅうらしさを形で表現するならなんだろう?と考えて、そこで思い付いたのが“星”というワードでした」とプロデュース秘話を明かした。そして「そのクリスマスライブでテーマを決めるきっかけになった曲を」と、テレビアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の結束バンドによるナンバー「星座になれたら」のカバーでライブを再開。エモーショナルなロックに生まれ変わったえびちゅうの「Drama Queen」、えびちゅうレパートリーとしておなじみの椎名林檎「自由へ道連れ」と続き、最後は真山がフィーチャーされた2017年のえびちゅう楽曲「春の嵐」で締めくくられた。 ■ たくさんの愛をありがとう アンコールを受けて再度バンドメンバーとともにステージに上がった真山は、季節外れの夏ソング「青春ゾンビィィズ」でフロアを明るく盛り上げる。「いつもたくさんの愛をありがとうございます」と改めてまやまにあたちへの感謝を述べると真山はさらにもう1曲、「よかったら一緒に歌ってください!」と、えびちゅうとして歩んできた長い道のりをポジティブに歌う「COLORS」を披露。真山と彼女に“血と肉を捧げ”たまやまにあによる「いろいろあるく いろいろあるく」の大合唱が夜の歌舞伎町に響き渡った。 なお、ニコニコ生放送では当日生配信されたライブの模様が12月23日いっぱいまでアーカイブ視聴できる。 ■ セットリスト □ 真山りか生誕ソロライブ「まやまにあ-Level.9-」2024年12月16日 Zepp Shinjuku(TOKYO) 01. 歌舞伎町の女王(オリジナル:椎名林檎) 02. 愛のレンタル 03. BLUE DIZZINESS 04. Shen-Shen Passion Night 05. 老醜ブレイカー 06. 曇天 07. 誘惑したいや 08. Liar Mask 09. 蜃気楼 10. 星座になれたら(オリジナル:結束バンド) 11. Drama Queen 12. 自由へ道連れ 13. 春の嵐 <アンコール> 14. 青春ゾンビィィズ 15. COLORS