松山城城山の土砂災害で臨時会見する中村時広知事＝22日午後、県庁

　松山城城山の東側で12日未明に発生した土砂災害で、愛媛県の中村時広知事は22日、臨時会見を開き、松山市と土砂の撤去などの対策に連携して取り組み、早期復旧を目指すと表明した。県と市は工法のほか、被災者支援や観光への影響緩和などを協議する連絡調整会を設置した。 　城山斜面の土砂対策を担う市が同日、文書で技術協力などを要請。県は要望があれば速やかに支援すると伝えていた。 　中村知事は崩落現場の簡易調査の結果、斜面に最大で約1500立方メートルの土砂が残っている可能性があると説明。台風シーズンに土砂が再び崩れる恐れがあるとし、「県には西日本豪雨など土砂災害への対応を経験した多くの技術職員がいる。市に知見などを提供したい」と述べた。 　また、土砂災害のメカニズム解析や再発防止に向け国、県、市、愛媛大でつくる技術検討委員会の初会合を29日に開催することも公表した。現場の状況を確認し、検討委の進め方を話し合う予定。