ユニスワップのUNIが20%上昇──トークン報酬提案が承認に近づく
分散型取引所ユニスワップ(Uniswap)のガバナンストークンであるユニスワップ(UNI)は、暗号資産市場が調整相場となったにもかかわらず6日に26カ月ぶりの高値まで急騰した。プロトコル収益からトークン保有者に報酬を与えるという提案が少しずつ実現に近づいているためだ。 6日に終了したスナップショット投票では、ガバナンスのアップグレードに関するコミュニティのセンチメントを測るためのいわゆる「温度チェック」により、この提案をほぼ全員が支持していることが判明した。ユニスワップは自律分散型組織(DAO)が主導するもので、UNI保有者が議題について投票することができる。 温度チェックは、3月8日に開始が予定される、この提案の発動に関するオンチェーン投票前の最後の段階となる。
UNIは24時間で20%以上上昇
UNIは過去24時間で20%以上上昇し、2022年1月以来初めて17ドル(約2550円、1ドル150円換算)に達した後、15.7ドルまで若干下落した。前日5日の急落後から3%回復したビットコイン(BTC)や、同期間に1%下落した取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)を上回っている。 今回の上昇を牽引したのは、トークンをステーキング・委任したUNI保有者に報酬を与え、交換手数料から得たプロトコル収入の一部を分配するスキームを定めた大規模なガバナンス全面見直し構想を踏まえてUNIを再評価する投資家だ。 ユニスワップのプロトコル収益に基づくと、このアップグレードによりUNI所有者に年間配当として6200万ドルから1億5600万ドル(約234億円)が支払われる可能性があるとコリン・ウー(Colin Wu)氏は推定している。 CoinDesk Uniswap Price Index(UNX)では、UNIは2月23日の提案提出直後に60%急騰し、それ以来価格が2倍以上に上昇した。