トルシエ監督は「固執しすぎ」。ベトナム代表の問題とは? アジアカップでサッカー日本代表との対戦を前に課題を露呈
元サッカー日本代表監督フィリップ・トルシエが監督に就任して、9戦4勝5敗と成績がふるわないベトナム代表。AFCアジアカップカタール2023(アジア杯)を控えて「最大の問題は依然としてプレースタイルが不安定であることだ」とベトナムメディア『vietnamnet』は現地時間10日に報じている。 【グループリーグ順位表】AFCアジアカップカタール2023(アジア杯) <組み合わせ> ベトナム代表の直近6試合の戦績は1勝5敗。トルシエ監督は就任当初に「攻撃的にプレーしてボールをコントロールするチームを作るつもりだ」と発言したものの、6試合で3得点しかできておらず攻撃面に課題を抱えている状態だ。 もっとも、代表チームのストライカーであるファム・トゥアンハイは、AFCチャンピオンズリーグで4ゴール1アシストと目覚ましい活躍を残している。同大会では、浦和レッズをグループリーグ敗退に追い込むゴールを決めており、日本代表戦でも脅威になる可能性もあるだろう。しかし、ストライカーが好調であるのにもかかわらず、ベトナム代表は得点力不足に悩んでいる。 その理由に関して、同メディアは「ボールをコントロールして攻撃を仕掛けるという決まりごとに固執しすぎている。プレーをより合理的なものして相手に合わせて臨機応変に変化する必要があるだろう」と指摘している。 過去10ヶ月間にわたりチームとして取り組んできたやり方を放棄して、プレースタイルを変えるのは簡単なことではない。しかし、アジア杯でベトナム代表(FIFAランキング94位)が属するグループDは、日本代表(FIFAランク17位)、イラク代表(63位)とFIFAランキングでも格上の国が続く。 対戦相手によってはボールをコントロールして攻撃を仕掛けるというスタイルだけではなく、他の選択肢を持つこともグループリーグ突破のためには必要だろう。ベトナム代表が、アジアカップ初戦にどのような戦いで臨むのか注目だ。
フットボールチャンネル編集部