英国人記者が力説「マエダはセルティックが誇る宝」FW前田大然の魅力は爆走だけでなく…「なんてこった!」ファンの心をつかんだ“SNS投稿”
ダービー後、サポの心をつかんだSNS投稿とは
レンジャーズとその右SBタバニエにとっては、嫌なニュースだったに違いない。 今季4度目の対戦となった5月11日のホームゲームでは、左ウイングに入った前田が躍動。35分に味方が先制した後、後方からのロングフィードを走りながらつま先で巧みに収めると、対峙したタバニエの股間を通してグラウンダーのクロスを入れ、ジョン・ルンドストラムのオウンゴールを誘発した。得点を見届けた前田はそのままゴール裏のスタンドに飛び込み、ホームの熱狂的なファンと喜びを分ち合った。 後にこの時の光景は、ルチアーノ・パヴァロッティが歌うアリア『誰も寝てはならぬ』をBGMに、SNSで拡散された。 それは前田がセルティックのサポーターから、チームのアイコンのひとりと認められた瞬間だった。日頃はあまり感情を表に出さない彼が、この時ばかりは無意識のうちに喜びを爆発させ、そのゴールの持つ意味とファンの大きな愛に気づいたように見えた。ただし、この英雄的な行動は主審に咎められ、直後にイエローカードが提示された。すると前田は自身のSNSで、警備員と抱き合う姿の写真と共にこうつぶやいた。 「ファンのもとに飛んでいったらイエローカードをもらうなんて、知らなかったよ! なんてこった! (ピースサインの絵文字)」 爽やかに皮肉を記したことにより、前田はさらにファンを増やしたはずだ。
走力とフィジカル、笑顔はセルティックの宝のひとつ
翌節の敵地でのキルマーノック戦では、1得点と1アシストをマークして5-0の大勝に貢献し、セルティックは13シーズンで12度目のリーグ優勝を決めた。さらにその10日後には、スコティッシュFAカップ決勝でレンジャーズを1-0で下して2冠を達成。前田はこの試合にもフル出場している。 ゴール前の落ち着きと決定力は今季も課題として残ったが、セルティックのサポーターの大部分は温かい目で見守っている。なぜなら、それ以外の面でチームに尽くしていることを知っているからだ。彼の走力とフィジカル、そして仲間やファンに向けられる優しい笑顔は、スコットランド王者が誇る宝のひとつである。 シーズンを通して間近で前田を観てきた者として、今季の彼には自信を持って、7点か8点をつけたいと思う。 <つづく>
(「サッカー日本代表PRESS」アレックス・オヘンリー = 文)
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