“145m弾”は「大谷の修正力」のスゴさ!五十嵐亮太さん解説
今シーズン、メジャー最長となる145メートルの特大ホームランを放った大谷翔平選手。なぜ、ここまでボールを飛ばすことができるのでしょうか?元メジャーリーガー・五十嵐亮太さんに聞きます。 大谷翔平のホームランの推移…6月のHR数は?
■ここまで特大のホームランが生まれた理由
19日のドジャースは、劇的な逆転勝利でしたね。 五十嵐さん 「こういった試合はシーズン中でも、なかなか見みられるものではありません。すごい試合でした」 大逆転劇の口火を切ったのが、大谷選手の特大ホームランでした。この球場、「ボールがよく飛ぶ」と言われてはいますが、それでも145メートルも飛ばすのは、すごいことなのでしょうか? 五十嵐さん 「角度も良かったですし、強くインパクトすることもできたので、打った瞬間にホームランになることを確信しました」 打たれた瞬間にホームランと分かることは、ピッチャーとしてはどんな気持ちなのでしょうか? 五十嵐さん 「諦めもつきやすいですよね。切り替えもすぐできると思います。そこに投げてしまった自分が良くないなという反省がすぐあるんじゃないですかね」 なぜ、ここまで特大のホームランを放つことができたのでしょうか? 五十嵐さんによると、いくつかポイントがありました。 五十嵐さん 「1打席目と2打席目は、左ピッチャーが外に逃げていくボールを投げました。1打席目はスライダーでセカンドゴロ、2打席目はカーブでファーストゴロでした」 五十嵐さんは、大谷選手について「変化球で逃げていくボールに対して、少し強引に引っ張ってしまい、『これではよくないな』というところで、3打席目に、そのスイングを修正した」と指摘。「逃げていくボールを、センター方向への意識を強くすることで、バッターは(ボールを)引き付けることができます。それにより強いスイングができる」と話し、その結果、特大ホームランにつながったと解説しました。 ライト方向に引っ張ったほうが、強く遠くに飛ばせるイメージがあるのですが…どうして145メートルを超えたのでしょうか? 五十嵐さんは「引っ張ったほうが絶対良い」と前置きしたうえで、次の点を強調しました。 五十嵐さん 「外のボールを強引に引っ張ってしまうと、体と腕が離れてしまうので、なかなか力が伝わりにくいんです。力が入るポイントまでボールを引き付けた結果、遠くに飛ばすことができたのだと思います。そのちょっとした“間”が我慢できるか、できないかというところですね」 「あとは、『ホームランを打ちたい』というメンタルになるので、引っ張りたい気持ちが強くなります。そうしたことを我慢した結果、今回のホームランが生まれたのだと思います」