<フィギュアスケート>浅田真央が金メダルを獲得するための条件とは?
■混沌としてきた金メダル争い いよいよ、女子フィギュアスケートの個人シングルが日本時間の今日の深夜に幕を切る。バンクーバー五輪の金メダリスト、キム・ヨナ(韓国) vs 同銀メダリスト、浅田真央の金メダル争いかと思われていたが、地元ロシアの15歳、リニア・リプニツカヤが団体戦のショートプログラム(SP)、フリープログラム(FP)でいずれも1位を取るなど、彗星のごとく現れ、金の行方は混沌としてきた。 そこで専門家の意見を参考に、浅田が金メダルを獲得するための条件を考察してみた。元全日本2位でインストラクター兼WEBサイトでの評論で活躍されている中庭健介さんは、「羽生結弦とパトリック・チャン(カナダ)の勝敗を分けたように、女子でも技術点の出来がカギを握ると考えています」と見ている。 ■勝敗を分ける技術点 採点は、技術点と5コンポーネンツと呼ばれる演技構成点に分かれているが、その技術点、つまり、ジャンプ、スピン、ステップなどの成否、出来栄えで、いかに得点を重ねるかが、浅田勝利のキーポイントだと見ているのだ。また技術点は、基礎点+GOEと呼ばれる出来栄え点で採点されるが、予定されているSPでの基礎点は、いずれもレベル4と評価されたと推定して、浅田が34点台、キム・ヨナと、リピニツカヤが32点台と、そう変わらない。 ■FPでは浅田真央がリードしている ただFPでは、浅田がリードしている。2度のトリプルアクセルを入れることを回避したが、3回転フリップ+3回転ループの難易度の高いコンビネーションを予定していて、この場合、基礎点は、3人の中で一番高い69点台となる。リプニツカヤは62点台、キム・ヨナは58点台だ。 周知の通り、5コンポーネンツの部分では、キム・ヨナが圧倒的に優れている。「スケーティング技術と表現力が高い。死角はみつからない」(中庭さん)に加え、難易度の高いジャンプを入れなくとも、空中姿勢や着氷の流れが美しく、技術点におけるGOEも非常に高い。