柔軟な社会保障を構築 福岡資麿厚労大臣、就任インタビュー
福岡資麿厚生労働大臣は11月20日、大臣就任に当たって報道各社のインタビューに応じ、介護、医療、年金などについて語った。主なやりとりは次の通り。 ――厚労大臣としての抱負は。 総理からの指示を踏まえ、実質賃金の増加を実現するとともに、人生の多様な選択肢を実現できる柔軟な社会保障制度を構築してまいりたい。 ――介護人材確保についての考えは。 介護の現場で人材確保に苦労している実態は承知している。処遇改善を通じて人材を確保する策、それだけでは賄いきれない部分についてはDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて効率化を図る、この両方から進めることが大切だ。 2024年度の報酬はベースアップできるようプラス改定としたので、この措置が最大限活用されて賃上げを実感していただけることが大切だ。 一方で、他の産業の賃上げと比べると十分ではないとの声を多数いただいている。そこは今般の経済対策の中で少しでも処遇改善に資する支援策が盛り込めるよう取り組む。 ――医師の偏在対策はどう進めるか。 経済的なインセンティブ、医師養成課程での取り組み、規制的手法を組み合わせた総合的な対策を検討している。さまざまな立場からの意見を聞きながら年末まで対策パッケージの策定に向けた取り組みを進める。 ――年金制度改革についてはどうか。 7月に公表した公的年金の24年財政検証は、女性や高齢者の労働参加の進展や好調な積立金の運用で、5年前の財政検証と比べて将来の給付水準の改善が確認された。 また、若年世代ほど厚生年金期間が延伸し、将来的な年金額の増加に寄与することが明らかになった。 現在、こうした検証結果を踏まえ、働き方に中立的な年金制度の構築、所得保障、再分配機能の強化という観点から検討している。年末の取りまとめに向けて与党とも相談しながら丁寧に検討する。 自民党参議院議員 佐賀県選挙区選出