パCS舞台裏 日本ハム・新庄監督の〝魔法の言葉〟は「楽しむ」より「愉しむ」
(パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルステージ、ソフトバンク-日本ハム、第3戦、18日、みずほペイペイ)日本ハム・新庄監督が就任以来、選手に言い続けてきた言葉の一つが「たのしめ!」。今では選手の多くがこのワードを使う中、エースの伊藤はこう言う。 「言葉としては簡単かもしれないが、僕はすごく重く捉えている。ワーワーやるたのしさと、プロ野球選手として目の前の一瞬のプレーを本気で心からたのしむのとは違う。いろんなことを考えさせられる言葉」 いつしか、伊藤は自身のSNSで「楽しむ」ではなく、「愉しむ」と表記するようになった。「楽しむ」は与えられたことをたのしむ受動的な状態、「愉しむ」は自分の気持ちから生まれる能動的なたのしさ。その違いを差別化するためだ。 新庄監督も同様に最近では「愉しむ」を使う。CSのような短期決戦でも自ら「愉しむ」ことによって、守りに入らない。これこそが大舞台を経験したことのない選手への〝魔法の言葉〟の狙いだった。(貴)