津軽弁「たくさん」表す方言は8種類以上!? 今日から使える豆知識を紹介!【10月23日は津軽弁の日】
青森県弘前市出身の方言詩人である高木恭造さんを偲び、青森を中心に活躍するマルチタレント伊那かっぺいさんを中心とした「津軽弁の日やるべし会」によって、1988年(昭和63年)10月23日に制定された「津軽弁の日」。 ◆【例文つき解説画像】津軽弁で「たくさん」を表現する言葉は8種類も。「たげ」「たんげ」「ずっぱど」など、あなたはいくつ知ってる? 毎年この日には、津軽弁に関する短歌や俳句、川柳などを募集し、入選作品を朗読・紹介されるイベントが開催されています。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
津軽弁話者にリサーチ!日本一難しい方言!? 津軽弁講座
まるで外国語のようにも聞こえ、言葉も短いことから他県民から「難解すぎる」と言われることの多い津軽弁。 今回は10月23日の津軽弁の日にちなみ、津軽弁話者にリサーチを行いよく聞かれるワードの意味や使い方を教えていただきました。今日から使える豆知識3選をご紹介します。
【津軽弁 豆知識①】頻出ワード「びょん」の意味は?
津軽弁紹介の代表格とも言える「せばだばまいねびょん」にも使用されている「びょん」。意味としては、「~らしい」という推量を表す助動詞的となります。 例文として、 ・んだびょん(意:そうだと思う) ・せばだばまいねびょん(意:それならだめだよね) が挙げられます。「びょん」をつけることで「らしい」というニュアンスが含まれ断定を避ける表現に。 2022年にユーキャン新語・流行語大賞のトップ10入りを果たした、関西弁の「知らんけど」のように、「んだびょん」が流行ることを密かに願っています。 とはいえ、会話や文章の後に使用する「知らんけど」と異なり、相槌として使用されることが多いのが「んだびょん」の正しい使い方といえます。
【津軽弁 豆知識②】「んど」を使うと増える?
津軽弁中級レベルとも言える「けやぐ」とも一緒に使用される「んど」。特定の言葉の後につく接尾となり、複数であることを表します。 ・わらはんど(意:子供たち) ・けやぐんど(意:友達たち) と使用されることが多く、友達を指す「けやぐ」(契約が訛ったと言われる)につくと「けやぐんど」となります。 子供たちという意味となる「わらはんど」も、これまた津軽地方ではよく耳にするワードだそうです。 津軽弁とは似て非なる青森の南部地方で使用される南部弁では「わらさど」が、子供たちという意味で使用されています。
【津軽弁 豆知識③】たくさんを表現する津軽弁はなんと8種類も!?
最後に紹介するのは、「たくさん」を表現する津軽弁「たげ」。「たげ」に限らず「たくさん」を表現する津軽弁がたくさんあるということがわかりました。 ・たげ ・たんげ ・ずっぱど ・のれ ・わった ・がっぱ ・のっつ ・わっつど などが、「たくさん」を表現する津軽弁です。 津軽地方の中でもさらに細かい地域ごとに、メインで使用されている言葉が異なるのもポイントだそうです。 ぜひ津軽弁の日の10月23日、難解な津軽弁も意味がわかれば面白く楽しめるのでぜひ簡単なものから親しんでみませんか。
當瀬 ななみ