未上場のハイテク企業に投資するファンド、1000%上昇後に急落
(ブルームバーグ): ストライプのような未上場のテクノロジー企業の未公開株を保有するクローズドエンド型ファンド「デスティニー・テック100(DXYZ)」は、先月の上場以来1000%を超える株価上昇後、9日に急落した。
同社株はニューヨーク市場での取引で一時45%急落し、上場来の上昇率は約700%に縮小した。同銘柄は2021年のミーム株マニアをほうふつとさせるような不安定さで、9日の取引開始後30分間に少なくとも4回取引が停止された。
デスティニー・テック100は64ドルで終了し、最新の規制当局への提出書類によれば、ファンドが保有する原資産の13倍以上のバリュエーションとなっている。同ファンドは四半期ごとに純資産価値を計算しており、20銘柄余りから成るポジションの公正価値は約5430万ドル(約82億4000万円)だという。
ボラティリティーの高さは、レディットの「ウォールストリートベッツ」フォーラムやストックトウィッツなど人気の投資家チャットルームの注目を集めた。ウォールストリートベッツへのある投稿は、ファンドの資産とその株価の乖離(かいり)を批判した。
フィデリティのウェブサイトによると、ユーザーからの買い注文は売り注文を2対1以上の割合で上回り、押し目買いが集まった。
原題:Private Tech Closed-End Fund Peels Back After 1,000% Surge (1)(抜粋)
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Bailey Lipschultz