優しい笑顔を見せる西田さんの遺影が置かれた祭壇＝東京都内（撮影・尾崎修二）

17日に虚血性心疾患で死去した俳優、西田敏行さん（享年76）の通夜が22日夜、東京都内の寺院で、しめやかに営まれた。遺体が安置されていた東京・世田谷区の自宅から棺が寺院に運ばれ、通夜には、故人と50年来の親交があり「五人会」を結成していた歌手、松崎しげる（74）、俳優、柴俊夫（77）、田中健（73）らも参列。最期の別れを惜しんだ。 夏の猛暑から一転、鈴虫の鳴き声が涼しげに響く中、西田さんの通夜が静かに営まれた。白を基調とした祭壇。柔和にほほえむ西田さんの遺影が参列者の涙を誘った。 都内の寺院で営まれた通夜には、親族のほか、西田さんや志垣太郎さん（2022年死去、享年70）を含めて約50年前に仲が良かったメンバーで結成した「五人会」の柴、田中、松崎ら約80人が参列。映画「釣りバカ日誌」シリーズなどで共演した俳優、笹野高史（76）や、長谷川博己（47）、菊池桃子（56）の姿もあった。報道陣約40人も集まったが、それぞれ対応することなく、沈痛な表表で斎場を去った。 この日は午後3時半頃、葬儀業者が遺体が安置されている東京・世田谷区の自宅に棺を搬入。同3時50分頃、棺は遺族や関係者らによって迎えの車両に乗せられ、親族らが手を合わせる中、寺院へと向かった。 西田さんは17日午後0時20分頃、自宅で死亡が確認。同日に訃報が流れ、翌18日、所属事務所が動脈硬化などが原因で突然死を引き起こすこともある虚血性心疾患で17日午前6時頃に死去したと発表していた。 西田さんの明るく穏やかな人柄をしのび、訃報翌日の18日から松崎や女優、竹下景子（71）、浅田美代子（68）、米倉涼子（49）、西島秀俊（53）らが続々と自宅を訪問。最期の別れを惜しんでいた。 23日には告別式が営まれ、所属事務所によると、後日「お別れの会」を予定しているという。 ★「もしもピアノが弾けたなら」オリコン圏外から一気に11位に 西田さんが歌った「もしもピアノが弾けたなら」が10月28日付オリコン週間デジタルシングル（単曲）ランキングで、週間ダウンロード（DL）数0．3万DLを記録し、圏外から一気に11位へと急上昇したことが22日、分かった。

訃報が流れた17日付の同デイリーランキングで4位となり、18日も4位、19日は7位、20日は10位にランクインした。1981年に発売された同曲は、西田さんが主演した日本テレビ系「池中玄太80キロ」シリーズの主題歌。