【動画】「緑のトンネル」で休憩を。長居公園で涼しいと話題に/大阪
立秋を迎えたものの、まだまだ暑さが続く大阪府内。そんな暑さを少しでもやわらげようと、大阪市東住吉区の長居植物園でウリ科の植物をたくさん使った「緑のトンネル」を設置。緑の蒸散作用でトンネル内の気温が下がるため、来園者から「涼しい」という声があがり、テレビなどでも紹介され話題を呼んでいる。
植物の「蒸散作用」で気温が少し下がる
このトンネルは、ゴーヤやヘチマ、ひょうたんといったウリ科やツル性の植物を使っている。成長して伸びたツルが、ネットをかぶせたビニールハウスの骨組みにからまりながら緑が広がっていき、自然と緑のトンネルができている。 「これで気温が1・2度低くなるんですよ」と語るのは長居パークセンター公園課の課長、森田好則さん。森田さんによると、これは植物の葉から大気中へ水蒸気が放出される「蒸散作用」という現象によって気温を下げているという。 「ヒートアイランド現象によって気温が上がり、熱中症にかかる人も多くなったことを受け作って今年で作って7年目になります」と森田さん。ほかの植物を見ている間の休憩所として、涼みながら楽しんでもらいたいと話す。
ゴーヤを使って家庭でも涼しい緑のカーテンを
トンネルで使われている植物は、白ゴーヤ、ゴーヤ、太長ヘチマ、太ヘチマ、百成ひょうたん、太ひょうたん、一寸ひょうたん、首長ひょうたん、赤毛瓜、おもちゃ南瓜、オキナワスズメウリの11種類。 中に入ってみると、ツルが切れそうなくらい大きなひょうたん、かわいい形をした南瓜など、見ているだけでもおもしろい。そして、トンネル内の気温計を見ると気温は30度に。取材時の大阪市内の気温は31.2度(大阪管区気象台調べ)だったため、少しはすごしやすいことも分かる。 また、特徴的なのは、植物に家庭で使われている身近なものがあること。中でも「ゴーヤ」は手に入りやすく、プランターで家庭でも簡単に作ることができる。ゴーヤは成長が早く増えやすく作りやすい。作った後で食べられるので一石二鳥だ。このほか、ひょうたんは飾り物、ヘチマはタワシにして、同公園で11月に行われる「オータムフェア」の時に、販売していく予定となっている。 森田さんは「緑には温度を下げるという働きがある。例えばゴーヤなら家庭でもネットを使ったりして緑のカーテンができます。あと、こんな変わった植物があるということも世の中に広めていきたい」と話していた。 (この原稿は、大阪市天王寺区とヤフーで実施した中高生インターン事業に参加した大谷中学校の田中海結さんが動画撮影・取材・執筆しました)