不同意性交と誘拐の罪で米兵を起訴 官房長官「極めて遺憾」
16歳未満の少女を誘拐し、性的暴行を加えたとして、那覇地検が3月27日付で不同意性交等とわいせつ目的誘拐の罪で米兵を起訴していた。林芳正官房長官は25日の記者会見で「このような事案が発生したことは極めて遺憾だ」と述べた上で、起訴当日に岡野正敬外務次官がエマニュエル駐日米大使に対し、綱紀粛正と再発防止の徹底を申し入れたと明らかにした。 【図解】性被害にあった場所 一番多いのは… エマニュエル氏への申し入れは非公表で行われた。当時は岸田文雄首相による4月8日からの公式訪米が控えていた。 林氏は会見で「米軍人などによる事件、事故は地元の皆様に大きな不安を与えるもので、あってはならない。今後も米側に対し、事件事故の防止を求めていく」と語った。 ◇玉城デニー知事「強い憤り」 米兵の起訴を受け、沖縄県の玉城デニー知事は25日、記者団の取材に「県民に強い不安を与えるだけでなく、被害者が未成年であることを考えれば極めて遺憾だ。強い憤りを禁じ得ない」と述べ、米軍など関係機関に抗議する考えを示した。 玉城知事によると、事件については起訴日の3月27日に外務省沖縄事務所も把握したが、県への連絡は一切なかったとし「県に事前に情報がなかったのは非常に問題。信頼関係において著しく不信を招く」と怒りをあらわにした。【鈴木悟、日向米華】