『超英雄祭』で見せた『仮面ライダーガッチャード』本島純政の“宝太郎っぷり”【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第55回
ピン芸人・オジンオズボーン篠宮による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第55回は、年に1度のお祭り『超英雄祭』について語る。 【動画】『仮面ライダーガッチャード』宝太郎&りんねにインタビュー 同時変身も披露 年に一回、その年のスーパー戦隊と仮面ライダーのキャスト、そしてそれぞれの歴代の主題歌を歌うアーティストが一堂に会する東映特撮最大級のライブ『超英雄祭』。そんな最高なお祭りに今回も出演させていただきました。 会場は去年に引き続き横浜アリーナ。とにかく広い。リハーサルの時にいつも圧倒されるんですが、本番はその比ではありません。広さは同じはずなのですが、1万1000人埋まった客席、そして圧巻のステージでボルテージ上がりまくりのお客さんの熱からくるものなのか、空気の密度が異様に高く感じます。 しかもコロナ禍によってずっとできなかった声出しが今回からやっと解禁。空気が響いて伝わってくるあの歓声が開演してから約3時間、ずっとわきっぱなし。それを自分の出番の時にも浴びさせていただいて鳥肌は立ちっぱなし。もちろん発声ができなかった前回前々回、声が出せない分ペンライトを振って楽しもうとした英雄祭ももなかなかできない経験で良かったんですが、歓声があるのとないのではこうも会場の熱気の密度が変わってくるのかと驚きました。 しかし今回、英雄祭が例年以上に盛り上がったのは単に歓声があったからだけではないと思います。製作スタッフさんのさまざまなアイデアとチャレンジが見事にハマっていた気もしました。というのも自分が出させてもらったキャストトークショーなんですが、今までは戦隊とライダーがきっちり分かれていたんです。しかし今回はそれが合同で行われ、英雄祭でしか見ることの出来ない2作品のメンバーのコラボは非常に見応えがありました。 プレミア感もあるのに時間は今までの半分に抑えられてライブのテンポも保てるという巧なアイデア。それはセットリストにも反映されていてライダーの曲をやっては戦隊の曲にいったりと交互に披露されていくことで次何の曲が来るか予想がしにくくなり、落ち着く間もない心地よいグルーヴが生まれていたように感じます。 自分はトーク部分のMCに徹することが仕事なわけですが、昨年、そして今回、ショーパートの前振りを戦隊MCの松本寛也さんとつなぐという大役を井上テテさんからいただきましてやらせてもらいました。僕も寛也さんも何しゃべるか打ち合わせすればいいのにお互いの手札をさらさずに舞台に持っていくという緊張感ありまくりの本番。最高のコールアンドレスポンスをお客さんがしっかりと返してくれました。 今回ラストのショーパートの部分で実は音声トラブルがありました。どんなにリハーサルを重ねてもトラブルはつきものなので仕方のないことなんですが、このトラブルが起きた場所がガッチャードメインキャストの本島純政さん達がちょうど変身する場面でした。 ここでトラブルが起きてしまっては本島さん達はどうすることもできません。ですが、それを感じたお客さんたちは本島さんたちを応援しはじめ、本島さんもトラブルでステージを投げ出すことなく最後までやり切りました。この時の本島さんがまさにテレビに映る宝太郎そのもので、トラブルのおかげでその宝太郎をライブで応援できたことでむしろお客さんの満足度は上がったのではないでしょうか。 本島さんが宝太郎役に選ばれたのかが予期してなかったところで明確にわかったシーン、ガッチャード好きな人は全員見てほしい。そんな英雄祭のアーカイブが見られるのは本日18日まで。来れなかった人、まだ見てない人はぜひ爆音でアーカイブ見て最高だった英雄祭を追体験してみてください。