堀ちえみ 舌がん診断で「もういいかな」一度は人生諦めも…響いた末娘の言葉「わんわん泣いて」
タレント堀ちえみ(57)が、19日放送の日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)にVTR出演し、舌がんへの向き合い方について語った。 80年代にアイドル歌手としてデビューし、ドラマ「スチュワーデス物語」は女優としての代表作に。プライベートでは7人の子宝に恵まれたが、19年に舌がんにかかったことを公表した。 「8カ月くらい前に点みたいなのができていて、私の場合は口内炎だと思い込んでいて、医師に診てもらったけど、診察の結果は口内炎ということで」。しかし、その後も痛みは止まず、8カ月が過ぎて状況が一変したという。「食べられない、飲めない。最後、眠れなくなった時に、おかしいと思い、夜中に目が覚めて、これはちょっと口内炎じゃないかもって。ネットで“舌 口内炎 治らない”って検索したら、舌がんかもって」。悪い予感は的中。検査の結果はステージ4の舌がんで、リンパ節への転移も見つかった。 これまで特発性重傷急性膵炎やリウマチ、神経障害性疼痛と、痛みと隣り合わせの人生だったという。タレントとして、妻として、母として濃厚な人生を振り返った堀。「これ以上、手術という方法を選んで、痛い思いはしたくないなって思って。人生振り返ったら幸せだったなと思って。もういいかなっていうふうに思った」。頭をよぎったのは、痛みに耐えることよりも、安らかに人生を終えることだった。 ところが、これに反対したのが末娘だったという。「それを末の娘に話しましたら、わんわん泣いて。“生きて欲しい。たとえ術後、しゃべれないお母さんの姿があったとしても、聞いてくれるだけでいいから。16年しかお母さんと一緒にいられなかったことになるんだよ”って言われて」。愛娘の言葉に「私は生きないと、と思って」と翻意。手術を決断したことを明かした。 手術は11時間に及んだ。舌の6割を切除し、太ももの組織から舌を再建した。神経がつながっていないため、今まで通りの舌の動きをすることができず、「分かっている言葉が届かない、というもどかしさ(があった)」と振り返った。それでも、言語聴覚士のもとで新たな発音方法を学び、発音を取り戻した。 一度は諦めた人生だが、家族がそれを支えてくれたという。「次の目標を家族が持ってくるわけです。“お母さん、ライブやろう”とか、“ライブやらないか”とか、主人の方からも言われて。無理だっていうふうに言うと、“やってみないと分からないじゃない?”って言われて。それもそうだなって、背中を教えてもらって」。昨年2月には、実際にライブのステージに立ち、家族の思いを実現させた。 今年3月には、出演番組でがんが完治したことを医師から告げられたと明かした。