「白米千枚田」稲刈り、実りに感謝 能登半島地震後に初めて
能登半島地震で被災した石川県輪島市の棚田「白米千枚田」で7日、棚田のオーナーや県立輪島高校の生徒ら約100人が、地震後に初めて実った稲を刈り取った。 【動画】白米千枚田愛耕会による稲刈り 1004枚の棚田は、地震でほとんどに亀裂などの被害が生じた。管理する白米千枚田愛耕会が田植えまでに約120枚を修復。5月にボランティアらが稲を植えた。 米は、同県が育種した早生種の「能登ひかり」。稲刈り後の修復期間を長くとれる。 稲刈りは3日に始まった。希望者や全国からの派遣職員らが参加し、8日まで続く。 輪島高校の生徒は、昨年に続いて参加した。田植えにも参加した坂口紋彩さん(16)は「千枚田を引き継ぐ人が減っていると聞き、心配」と話した。 稲の束ね方などを教えた同会の山下博之さん(65)は「皆さんのおかげ。手作業の棚田を守るには、若い力がいる」と感謝。棚田には目に見えない亀裂も多数あり、「これからも大変だが、稲刈り後も修復を頑張る」と語った。
日本農業新聞