南ア、経済力を強化する改革を推進=中銀総裁
Kopano Gumbi Alexander Winning [ヨハネスブルグ 29日 ロイター] - 南アフリカ準備銀行(中央銀行)のクガニャゴ総裁は29日、記者団に対し、同国は経済力の強化につながる改革を本格的に推進していると説明、長期にわたる電力危機が解消されれば、他セクターの成長を促進できるとの見方を示した。 中銀はこれまで、低調にとどまっている同国の経済成長率を引き上げるには、エネルギーや貨物鉄道といった分野の構造改革が必要だと繰り返し訴えてきた。同国の成長率は今年と来年、1%程度と予想されている。 だがラマポーザ政権は今年に入り電力供給問題が大きく改善されるまで、経済成長を促進する取り組みをほとんど進めなかった。 クガニャゴ氏は記者団に「南アフリカは困難な環境にもかかわらず、改革の実行に真剣に取り組んでいる」と述べ、ここ数年で初めて停電が5カ月連続で皆無だったことを高く評価した。 その上で同氏は、政府が他の構造的な問題に対処すれば、成長率は3.5%にまで高まる可能性があると話した。 ただクガニャゴ氏は、物流部門の問題は解消されていないと指摘。多額の債務を抱える国営鉄道・港湾会社トランスネットは、機材の不足と設備の保守・点検の滞りにより、効率的な貨物鉄道と港湾サービスを提供で苦戦している。