記念写真におさまる（左から）3位通過の岩谷咲来、1位通過の伊藤美輝、2位通過の黒須愛生＝赤城CC（撮影・蔵賢斗）

TOMAS　CUP第41回全日本サンスポ女子アマゴルフ選手権東日本予選（1日、群馬・赤城CC＝6190ヤード、パー72）27位タイまでの32選手が決勝大会（11月12―13日、静岡カントリー浜岡コース＆ホテル）に進出した。伊藤美輝（17）＝東京・目黒日大高2年＝が6バーディー、3ボギーの69で回り、トップ通過を果たした。平均飛距離250ヤードのドライバーショットを武器に、本戦を制してのツアー初出場を目指す。 赤城山の麓で、伊藤が第一関門を突破した。インスタートで2ホール目の11番から連続ボギーと苦しい出だしだったが、その後は6バーディー、1ボギー。最終9番（パー4）は7メートルのバーディーパットを沈め、ただ一人の60台をマークした。 「トップ通過できて安心しています。ドライバーショットでしっかりフェアウエーキープして、チャンスを作ることができました」 連続ボギーの後の13番（473ヤード、パー5）では、残り218ヤードから5番ウッドでピン6メートルに2オン。2パットのバーディーで立て直し、その後も3つのパー5で全てスコアを伸ばした。2年前に「全米女子アマ」を制した馬場咲希らを指導する鎌田貴トレーナーのもとで中学3年時から鍛えている。すでに平均飛距離250ヤードで「欲を言えばもう少し伸ばしたい」というドライバーショットが、この日もさえた。 ゴルフを始めるきっかけとなった父・竜一さん（53）は桐蔭学園高―慶大―三菱ふそう川崎という経歴の野球経験者で、1988年春のセンバツでは捕手として4強に進出。姉・咲輝さん（19）も日大でフィギュアスケートに取り組むスポーツ一家で育った。一方で「好きな科目は音楽」といい、ピアノを弾いてリラックス。憧れのプロにはツアー3勝の吉田優利を挙げた。 これまでツアー出場はないが、11月12日からの決勝大会で優勝すれば来年の「フジサンケイレディスクラシック」の出場権が手に入る。「もちろん優勝したい。一打一打に集中して、スコアを伸ばしていきたい」。名門・川奈でのツアー参戦を目指し、伊藤が決勝大会でも輝く。（阿部慎） ■伊藤　美輝（いとう・みき）　2007（平成19）年6月15日生まれ、17歳。横浜市出身。7歳でゴルフを始める。横浜市立高田中－目黒日大高。「日本ジュニア」で21年に12～14歳の部で11位、23年に15～17歳の部で11位。得意クラブはドライバー。父・竜一さん、母・真由美さん（54）、姉・咲輝さん。164センチ。