ホンダ「ノビオPM50」で出かければ、そこはヨーロッパの街角。ペダルでも走れるモペットスタイル
そのエンジン部分には、コンロッドの大端部と小端部にニードルベアリングを、大端部には直接給油方式を採用し、耐久性を確保するなどの配慮も行き届いています。 フロントにはボトムリンク式、リアにはスイングアームとピボット部に近づけられた2本ショックを装備し、自転車とは格段の快適さも備えています。 一方、ハンドルやシート(サドル)の高さは自転車のように調整する事もできました。
写真の「ノビオ」は、ホンダコレクションホールに展示された「PM50K1」と呼ばれる1974年に発売された後期型です。フランス映画に登場するモペットのようなフロントバスケットを装備し、エンジンまわりの回転部分をフルカバーしてより安全性を確保しました。 また、シートやプーリーカバーに花柄プリントを施すなど、オシャレテイストも追加されました。 「ノビオPM50」シリーズはこの「K1」までで終了しますが、1976年には同様のコンセプトでペダルを廃した「ロードパル」が登場します。 ホンダ「ノビオPM50」(1973年型)の当時の販売価格は5万5000円、後期型の「ノビオPM50K1」(1974年型)は7万6000円です。 ■ホンダ「ノビオPM50」(1973年型)主要諸元 エンジン種類:空冷2ストローク単気筒 総排気量:49cc 最高出力:1.8PS/4000rpm 最大トルク:0.36kg-m/3000rpm 全長×全幅×全高:1655×605×1010mm 始動方式:ペダル式 車両重量:45kg 燃料タンク容量:3L タイヤサイズ(前後):2.00-17(2PR) 【取材協力】 ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内) ※2023年12月以前に撮影
柴田直行