【田辺裕信のゆる~い話】打ち水効果がある競馬場のミスト 中には怖がってしまう馬も…
東京開催の開幕となった先週、待避所でミストが噴霧されていました。日曜日(21日)は乗っていても暑かったので、それなりに涼しく感じました。ミストは暑さを和らげる対策のひとつで、ゲートインを待つ待避所をはじめ、パドックや装鞍所などに設置。JRAが判断して噴霧することもあれば、騎手から要望することもあります。 ミストの粒子はかなり細かく、すぐに蒸発する感じ。ただ、天井が低いところなど場所によっては、蒸発する前に付着するとぬれてしまうこともあります。ときには、騎手がしているゴーグルがぬれてしまったりもするんですよ。 昔から言われる打ち水効果なんですけど、個人的にも涼しくなると思いますし、夏などはミストの量を増やすと雲みたいにもくもく状態になっていて、効果はあると思います。でも、風の強い日はミストが流されてしまいます。そして、猛暑日になると効果は薄くなる感じですかね。 このミストですが、なかには怖がる馬もいるんですよ。ミストで少しでも涼しくなっているなかを歩かせようと思っても、全く近寄ろうとしないこともありますね。 今年の2回新潟開催は気温が特に高い時間帯で競馬を休止する試みがなされます。年々酷暑となるなかで、JRAもさまざまな対策を施してくれています。それでも、手探りの部分も多かったりしますので、やっていくなかでさらなる対応が求められることもあるのかもしれません。いよいよ、今年も暑い季節を迎えることになります。(JRA騎手) ※隔週水曜日掲載