第95回都市対抗野球大会直前 エイジェック野球部インタビュー連載【第5回】片平吉信「一球一球に全力を尽くす」
社会人野球2大大会の1つ、『第95回都市対抗野球大会』が7月19日にスタートし、熱い決戦が繰り広げられている。ここでは、3年ぶり2度目の出場となる北関東第1代表のエイジェック男子硬式野球部の独占インタビューをお届けする。 【写真】日本製鉄鹿島から補強選手として加わったエイジェックユニホームを纏った樫村昌樹選手 第5回目は、ルーキーながら北関東予選3試合で1番を打ち、チームの第1代表に貢献したリードオフマン・片平吉信に話を聞いた。 ◆“出塁率”は負けたくない ーまずは、ご自身の持ち味や大切にしていることを教えてください。 「自分は出塁率を意識して打席に立っています。純粋にヒットで出塁することももちろん大事だと思うのですが、どんなに良い打者も3割近辺が限界だと思います。であれば、そこに四死球での出塁を増やすことができれば、よりチームに貢献することができると考えています」 ―出塁率を上げる上で意識していることや社会人になって伸びたことなどはありますか? 「際どい球に対して粘れるようになったこと、仕留めるべき球に対してはしっかりとアプローチができるようになったことは成長だと思います。投手のレベルが大学から一段と上がっていますが、一球一球の集中力を持つことで仕留められる確率は上がったと思います」 ―初めての6月4日から行われた、都市対抗予選(北関東大会)を振り返っていかがでしたか? 「もちろん緊張はしたのですが、ワクワクしている面もありました。その精神状態が良い結果につながったのかなと思います。2戦目の日立製作所戦では直球を中心に狙い球として打席に立っていたのですが、状態が良くて変化球にもよく体が反応してくれました」 ―予選では髙岡佳将選手の1番2番のルーキーコンビの活躍が目立ちました。 「後ろに髙岡がいてくれるのは楽に打席に入ることができるので、本当にありがたい存在です。あとは、自分一人で打席を考えないというか、髙岡と2人でどちらかが出るイメージでいます。もし追い込まれたのなら、少しでも粘って次に情報を渡せるように意識していて、それも良い方向に働いたんじゃないかと思います」 ―コンビという点では昨年センターを守っていた京橋幸多郎主将と左中間を組んでいますが、片平選手から見て、京橋選手はどんな選手ですか? 「みんな言うと思うのですが、『練習の虫』という言葉が一番似合う選手だと思います。誰よりも練習しているので、打てばその分盛り上がります。あとは練習中でも試合中でもポイントポイントで声がけをしてくださるので凄くやりやすいです」 ―改めて片平選手が、社会人野球チーム・エイジェックに決めた理由をお聞かせください。 「元々社会人でも継続したいと思っていました。その中で練習に参加させていただいて、チームの雰囲気もそうですし、強豪チームに行っては味わえない、これからのチームの歴史に携われるというところは決めての一つです。その中で、先輩の岡島颯さんとも連絡を取らせていただいた上で決めました」 ―入社1年目で大活躍を遂げていますが、ここは誰にも負けたくないというところは? 「最初にもあげたのですが、自分の意識している点でもある“出塁率”は負けたくない点ですね。あとは外野手というポジションは誰にも負けたくないです。その上で、自分は1番センターにこだわりを持ちたいと思っているので、これからの社会人野球人生でも長い間このポジション・打順でスタメンを張れるように頑張りたいです」 ―初めての都市対抗ですが今の心境はいかがですか? 「東京ドームの大歓声の中でプレーができるのは楽しみですが、都市の代表で社名を背負って戦うという怖さも混在しています。それでも晴れ舞台で野球をする権利をみんなの力で手に入れたからにはエイジェックらしく自分らしく頑張りたいです」 ―当日、エイジェックファンだけでなくこれまで社会人野球を見たことのない方もいらっしゃると思います。どんなプレーを見せたいですか? 「自分たちの売りは今年のスローガンの“一”にもありますが、一球一球に全力を尽くすことです。なので、学生野球とは違う大人が全力でプレーをする姿をぜひ見ていただければと思います」 ―最後に今大会に向けての目標をお聞かせください 「打順やポジションはこれからのオープン戦次第ではまだまだわかりませんが、スタメンで出たらチームの全得点に絡むくらいの気持ちで打者でも走者でも貢献したいです。途中出場でもそこは変わらず、与えられたポジションで出来る全力プレーでチームに貢献します!」 【第95回都市対抗野球大会】 エイジェック初戦 エイジェックvs 日本製鉄瀬戸内 7月24日(水)18:00~ @東京ドーム
アスリートマガジン編集部