守護神がまた止めた! C大阪入りの明大GK上林豪、PK戦でヒーローに 「1本目が大事やなって」【全日本大学サッカー】
◇22日 全日本大学サッカー選手権決勝ラウンド準々決勝 明大0―0(PK5―4)筑波大(茨城・さくらスタジアム) 守護神がまた止めた。C大阪入りが決まっている明大GK上林豪(かんばやし、4年・C大阪U―18)が0―0で突入したPK戦で筑波大1番手のキックをストップし、新潟医療福祉大との準決勝(25日)へとチームを導いた。 関学大と対戦した前の試合では終了直前に与えたPKを阻止し、チームを敗退の危機から救った。そして、この日はPK戦でヒーローに。「1本目が大事やなっていうのは強く思っていました。1本目を止められるかどうかで(流れが)大きく変わってきます」と集中力を研ぎすませ、相手の最初のキッカーに対峙(たいじ)した。 先発した4年生7人のうち、3人が途中で退いていた。ここで負けたら、その選手たちの大学サッカーが終わってしまう。「4年間、切磋琢磨(せっさたくま)してきた4年の思いも背負っていました」という副主将は関学大戦のPKの際と同様に左へ跳び、筑波大FW内野航太郎(2年・横浜Mユース)の一撃をはじき飛ばした。どうだとばかりに両手を突き上げ、仁王立ちした上林。仲間たちもガッツポーズでビッグセーブを喜んだ。 「自分としては2本止めようと思って(PK戦に)入ったんですけど」と少し不満げな表情ものぞかせたが、1本で十分だった。明大は5人全員が決め、今季の公式戦で1勝1分け1敗と五分だった好敵手との大一番を制した。 決着がついた瞬間、上林は歓喜のダッシュでベンチへと向かったが、FW中村草太主将(4年・前橋育英)に途中で止められた。 「まだ何もなし遂げたわけじゃないという意味を込めてのストップだったと思います。自分の中でもその通りだなという風に思って、(ベンチに行くのを)やめました」 ここまで4試合連続完封と相手の攻撃をことごとくシャットアウトしている。「ディフェンスラインのみんなの頑張りのおかげでゼロでこられていると思っています。自分自身の状態もすごくいいです」と自信の表情。来季からのC大阪入りが内定している背番号1が「絶対に達成したいです」とこだわる無失点による大会2連覇まであと2勝に迫った。
中日スポーツ