工藤阿須加「俳優と農業」がもたらす相互作用とは?今の自分を作った父・工藤公康からの教え
工藤阿須加さんが、今の自分を作った“工藤家の教え”を明かしました。 現在公開中の、野田サトルさんによる大人気コミックを原作にした、映画「ゴールデンカムイ」に出演している工藤さん。 【写真】映画「ゴールデンカムイ」で月島基を演じた工藤阿須加 本作は、日露戦争終結直後の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金を巡る一攫千金ミステリー。厳しい大自然の中で埋蔵金の在りかを示す、24人の囚人の体に彫られた「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求めて、“不死身の杉元”こと元陸軍兵・杉元佐一(山﨑賢人)とアイヌの少女・アシㇼパ(山田杏奈)が大日本帝国陸軍第七師団や歴史上の人物たちと渡り合う壮大な物語です。 杉元とアシㇼパを追い詰める第七師団・月島基軍曹を演じる工藤さんは大の原作ファン。「もし自分が演じられるなら、絶対に月島がいい」と、念願だった役を演じる喜びを語りました。 俳優として活躍する工藤さんですが、二拠点生活で農業も営み収穫した野菜の販売もしています。自身のSNSでは生き生きと畑作業をする様子や、家族で仲良く収穫する様子も多く投稿して話題に。 俳優と農業の“二刀流”は、「お互いに良い作用をもたらしている」と語る工藤さんに、農業と今の自分を作った“工藤家”の教えについて聞きました。
俳優も農業も、“ものづくり”という点では一緒
――SNSで公開は生き生きと畑作業をする様子が多く投稿されています。今年新たに農業方面で挑戦したいことはありますか? 俳優仕事ではなく、ほとんど畑の写真ですよね(笑)。「安心して美味しいものを届けたい」という思いがあるので、まずは品質を絶対に落とさないということですね。毎年新しい野菜にはチャレンジさせてもらってるので、今年も何かひとつふたつでも新しい野菜にチャレンジしてみようかな思っています。 野菜を育てる土自体にもかなりこだわっているので、僕がまず自信を持って「美味しい」と思えることが第一ではありますが、やはり手に取って食べてもらった方に「美味しい」と心から思ってもらえるほうが重要です。たくさんの方に「美味しい」と言っていただけているので、それを毎年聞けるように、これからも丁寧に作っていけたらいいなと思っています。 ――俳優業と農業は、どのように両立して切り替えているのでしょうか? もちろん僕自身のわがままというか、やりたいことを事務所が理解して協力してくれているので両立できている現状があります。僕のタイミングや、作品のことも考えてくれつつのスケジューリングには本当に感謝しています。 でも、両立というわけではなく、俳優も農業も、“ものづくり”という点では一緒だと思っています。僕自身、農業を始めてからメンタル面で効果を感じたり、今までにない発想も出てきたりと、役者として作品にすごくいい形で取り組めるようになりました。本当に良い作用が生まれているんじゃないかなと思います。 僕の場合、たまたま俳優と農業だったので、「2つのことをしている」と見られがちですが、みなさん何かしら2つ、3つ、同時にやっているものですよね。仕事をしながら副業をやっている人、事業をいくつかやっている人もいますし。自分のことだけではなく、家族のこと、お子さんのこともやらなきゃいけない人もいるし。 僕が選択しているのが農業だったというだけで、みなさんと何も変わらないんですよね。誰だって新しいチャレンジをするときは複合的にやっているはずなんですよ。 ――妹弟、父の工藤公康さんと一緒に畑で作業する投稿も印象的です。家族の仲良しぶりが伺えますが、今の自分を作ったと思う工藤家の教育方針があったら教えてください。 よく父は「何事も準備だ」ということを言いますね。まだまだ自分はできていないことも多いのですが、デビューして10年経って30歳を超えて責任の度合いも変わってきたと感じています。周りからの見られる目も、自分に求められることも変わってきているので、準備の大切さの度合いも変わってきていると実感しています。 自分ではしっかり準備しているつもりでも、当たり前のことですが、ちょっとおろそかにというか、甘えてしまう部分があると、いろいろな方に迷惑をかけてしまいます。自分の準備不足を感じる瞬間はこれまでに何度か経験したことで「何事も準備だ」ということの大切さを余計に感じるようになりました。
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