疾走する馬上から的を狙い矢を放つ騎手

　世界流鏑馬（やぶさめ）選手権（十和田流鏑馬観光連盟主催）の中級・上級の部と団体戦が19日、十和田市中央公園緑地で始まった。青森県内外の騎手たちが人馬一体で勇壮な騎射を次々と披露し、会場を沸かせた。 　本年度、県内や岩手県遠野市で行われた七つの流鏑馬競技大会で優秀な成績を修めた騎手が集結し、中級には12人、上級には11人、団体戦には4組が出場。全長約110メートルのコースの3カ所にある的を規定タイム内に射て、19、20日の2日間で総合得点を競う。 　同日は序盤に雨が降るなど天候には恵まれなかったが、多くの観客が来場し、騎手たちの妙技に盛んに拍手を送ったり、写真を撮影したりと盛り上がった。七戸町から訪れて観戦した、5級の乗馬ライセンスを持つ蛯名彩香（さいか）さん（12）は「（初級に出場できる）4級を取って、来年の世界流鏑馬に出場したい」と意気込んでいた。 　同選手権は今年、第10回の節目を記念し競技を2週に分けて拡大開催。26、27日に初級とプロ級の部、インバウンド（訪日客）などが対象の武道ツーリズムプログラムの一環として「世界チャレンジ」を実施する。20日と26、27日は乗馬体験などのほか、大阪・関西万博の開幕半年前PRブースを設け、弓矢体験や万博のイベントで用いる動画の収録を行う。23～25日には公開練習を行う。