ゴールドマン、「金に投資せよ」-中銀の買いと米利下げが押し上げへ
(ブルームバーグ): 中央銀行の買いと米国の金利引き下げにより、金は来年、過去最高値を更新するだろうと、ゴールドマン・サックス・グループが予想した。同社は2025年の商品のトップ取引に金を挙げ、ドナルド・トランプ次期米大統領の任期中には価格がさらに上昇する可能性があるとの見方を示した。
ダーン・ストルイベン氏を含むゴールドマンのアナリストはリポートで「金に投資しよう」として、05年12月までに1オンス3000ドル(約46万5000円)という目標をあらためて示した。値上がり予測の構造的な根拠は中銀からの需要の高まりであり、循環的な上昇要因は米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げに伴う金上場投資信託(ETF)への資金流入だと説明した。
金は今年、力強い上昇を見せ最高値を更新してきたが、ドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利しドルが上昇した後に反落した。金の値上がりは、公的部門の購入増とFRBの金融緩和への転換によって支えられてきたが、ゴールドマンはトランプ政権も金相場を押し上げる可能性があるとの見方を示した。
貿易摩擦の過去にない激化により、金への投機的なポジショニングが復活する可能性があるとゴールドマンは指摘。さらに、米財政の持続可能性に対する懸念の高まりも金価格上昇につながり得ると付け加え、特に米国債を大量に保有している中銀が金の購入を増やす可能性があると分析した。
金のスポット価格は先月1オンス=2790ドルを上回る最高値を付けた後、直近では2589ドル前後となっている。
原題:Concerns About Credit Risk in SRTs Are Growing: Credit Weekly(抜粋)
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Jake Lloyd-Smith