天皇ご一家 動物と触れ合った御料牧場でのご静養
日テレNEWS NNN
天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、5月2日から6日間、栃木県にある御料牧場で静養されました。愛子さまにとっては4月に就職されて初めての休暇となりました。このニュースについて、日本テレビ客員解説員の井上茂男さんと振り返ります。
――天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは5月2日から6日間、栃木県にある御料牧場で静養されました。愛子さまにとって、就職後初めての休暇でした。側近によりますと、ご一家は馬や牛、ニワトリなど動物と触れ合ったり、トマトやアスパラガスなどの野菜やタケノコを収穫したりし、ゆっくり楽しまれました。また皇后さまが結婚前から乗っていた愛車「カローラⅡ」を東京から運び、皇后さまの運転でご一家で牧場内を回られたということです。 ――井上さん、こちらニュースをどのようにご覧になりましたか 御料牧場は、愛子さまが小さい頃からご一家で静養されてきた思い出の場所です。昨年は両陛下の頭がぶつかって「ごっつんこ」と微笑まれるシーンが話題になりましたが、虹がかかる中で生まれた牛に愛子さまが「レインボー」と名付けたり、タケノコ掘りを楽しまれたり、ご一家の思い出がいっぱいつまった地です。
両陛下は昨年、ご結婚から30年の“真珠婚”を迎えられましたが、結婚の時に皇后さまが持参されたのがトヨタ「カローラⅡ」です。当時、私は読売新聞の記者としてご結婚を取材しておりましたので、外務省勤務の皇后さまが、時差のあるアメリカ相手の仕事の関係からマイカー通勤されていたことを思い出します。
「カローラⅡ」は昭和の終わりから平成の初めの頃にかけての“大衆車”です。ご結婚後、お2人が静養先の那須でドライブされる映像も残っていますが、あの「カローラⅡ」を今も大事にされているのかと驚きもし、うれしく思いました。 ――30年以上も同じ車に乗られているということに私も驚きました。 そうですね。上皇さまもホンダ「インテグラ」に長く乗られていましたので、そのお姿と重なります。この春は、ご一家それぞれにお忙しい日々でしたから、心安まる静養の時を過ごされたのではないかと思います。
――お写真を見ても本当に穏やかな笑顔で、家族でほっと一息つけたんだなということが伝わりますね。 【井上茂男(いのうえ・しげお)】 日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)