高校の課題研究で交わされた冗談から商品化された国産紅茶 その名は「狭紅茶(さこうちゃ)」 キリンビバレッジらが協力
狭紅茶プロジェクトは現在、狭山工業高校を中心に、狭山清陵分校・入間わかくさ特別支援学校・所沢商業高校・川越総合高校の五校連携に発展。 「イベントで出た茶殻を川越総合高校で飼育している埼玉県のブランド鶏『タマシャモ』の飼料に混ぜたところ昨年から鶏を暑さや病気で死なせることなく出荷できるようになったと聞く。まだ実現できてないが、そこから出る鶏糞を入間わかくさ特別支援学校が持つ野菜畑に活用するなどして、人間的なことも含めてSDGsを実現していきたい」と原嶌教諭は力を込める。 原嶌教諭は「狭紅茶」で南高梅のような広がりを夢見る。 「南高梅の誕生も高校教諭が携わっていたと聞き、『狭紅茶』が埼玉を代表するブランドになれたら嬉しい」と述べる。 南高梅は明治35年、和歌山県の上南部村の高田貞楠氏が、梅の苗を譲り受けた中に粒が大きく美しい紅のかかる優良種が一本あるのに着眼し、その木を母樹として育成し増植。その後、南部高等学校教諭の竹中勝太郎氏が5年間調査研究の結果、最も優れたものを南高梅と名付けた。
特設売場には「午後の紅茶」キッチンカーを併設している。 キッチンカーは、「午後の紅茶」ではなく、アレンジティーやフードペアリングの体験を通じて紅茶そのものの魅力を伝えるため、サンプリングとせず、あえて販売の形式を採用して6月から首都圏エリア1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)で順次展開している。 「既に100箇所以上で、季節のメニューを出すなどドリンク・ワッフルのメニューを拡充し、店内に並ぶ『午後の紅茶』の販売促進にもつながるように展開している。流通さまからは集客につながるということでご好評いただき、来年度も継続して行う予定となっている」(高井氏)との手応えを得る。