WHILLがスクータータイプの電動車椅子「WHILL Model R」を発売開始
顧客のニーズにひとつひとつ対応したニューモデル
2024年9月3日、WHILL株式会社は電動車椅子のニューモデル「WHILL Model R」を発売開始した。これは国内最高レベルの小回り性能を持ち、さらに4輪スクータータイプとしては初の着脱式バッテリーを採用していることが特徴だ。 【写真】「WHILL Model R」をもっと見る WHILL社は、スタイリッシュな電動車椅子づくりで知られる日本のメーカー。これまで個人向け製品ではスクーター型の「Model S」や折りたたみ可能な「Model F」、安定性や走破性に優れたプレミアムモデルの「Model C2」をラインナップしており、全国の自動車ディーラー120社1500店舗と連携し、ブランドや地域の垣根を超えた販売網とアフターサービス網を構築することで、安心して乗れる環境を整備している。 それでも、「スクーター型電動車椅子」の国内出荷台数は年間1.6万台にとどまっており、「ガレージにコンセントがなく、保管や充電が難しい」、「マンション住まいで通路幅が狭く、駐車や保有がしづらい」などの理由から、購入を諦めてしまう人も多かったという。 こうした意見を参考に開発されたニューモデル「Model R」は、多様な生活環境に取り入れやすい新機能を搭載して、さらに乗り心地を高めたことで、より幅広いニーズに対応できるようになった。
「Model R」の特長は小回り性能と着脱式バッテリー
「Model R」は使いやすさを追求したハイパフォーマンスモデルで、国内最高レベルの小回り性能を実現した。また、WHILL社初となる着脱式バッテリーを採用したことで、自宅ガレージやマンションなど、より多様な住環境での保有が可能になった。 ●駐車や狭い道で役立つ小回り性能 後輪の回転数を独立して制御することで小回り性と走行安定性を実現するデュアルモーターシステムに加えて90度近く曲がるフロントタイヤを採用したことで、その場で旋回することができるようにした。最小回転半径は国内最小クラスとなる97cmで、狭い駐輪場や歩行者の多い市街地でも安心して走行が可能だ。 ●屋内充電を可能にする着脱式バッテリー採用 WHILLの4輪電動車椅子としては初となる着脱式バッテリーを採用し、製品後方からワンタッチでバッテリーを取り外し、自宅のコンセントで充電できるようになった。これにより、自宅ガレージやマンションなど集合住宅の駐輪場でも保管が可能となり、機体を保有する住環境の制約が減った。なお、バッテリー重量は2.7kgと軽量で片手で楽に持ち運べるので、ストレスなく充電できるのもメリットといえるだろう。 ●でこぼこ道でも快適な乗り心地を実現する新技術 また、車体のロールを抑制して安定旋回させるリアスタビライザーや、曲がる時に左右のモーター回転数を調整し、右左折時には自動減速する舵角センサーをそれぞれ初搭載し、旋回時の走行安定性がアップしている。フロントサスペンションに加え、リアには独立懸架サスペンションを採用して走行時の振動を抑え、どんな路面状況でも各車輪が個別に地面に接地するように設計されているのだ。