人気YouTuber、“築50年の別荘”をDIY 別荘DIY動画はストーリー込みで人気に?
50万円で購入した別荘をたったひとりでDIYしていたYouTubeチャンネル「よつめもん」が、4年の月日をかけてついに家族で宿泊するまでに別荘をよみがえらせた。ときを同じくして人気YouTuberグループ・Lazy Lie Crazyも別荘DIY完了を報告。YouTubeで注目を集めている別荘リフォーム動画の魅力を紐解いてみたい。 【写真】50万円の別荘の4年後 完成した姿に「本当によかった」 2020年8月14日に投稿された動画で、築50年の中古別荘を50万円で購入したことを報告したよつめもん。以降、DIY素人による別荘リフォーム動画が注目を集め、チャンネル登録者数は8.3万人を突破するなど、以前からちょっとした話題になっていた人物だ(2024年9月12日時点)。 初投稿から4年後、今年の8月16日に投稿された動画でよつめもんは、ほぼ完成された別荘の様子をお披露目。水捌けの悪い土地100坪の別荘を購入した時は、「50万!? 安っ 買います」と、半ば勢いで別荘を買ってしまったそうだが、契約後に床や壁、天井にカビが生えている薄暗い2LDKをみて、その後は「ヤバいの買っちゃった」「(DIY)無理じゃね?」と後悔しながら作業をこなしていたという。 リフォーム途中には、家の周りを取り囲む木を伐採する際、切った木が屋根と雨樋のパイプを破壊するといったハプニングにも遭遇。しかし、カビが酷かった洗面所とトイレはオシャレな飲食店のそれのように様変わりし、リビングやキッチンは温かみと自然が感じられる、センス溢れる場所に変貌を遂げたのだった。9月7日に投稿された動画には、よつめもん夫婦と子どもたち3人が初めて別荘に宿泊する様子が写されており、笑い声溢れる、生まれ変わった別荘とよつめもんの努力に称賛のコメントが数多く書き込まれている。 実は4年の間には、一般的に思い描くような別荘としての使い方ではなく、YouTube撮影用のセットというような意味合いが強く、「YouTubeのため」という若干不純な動機でDIYを続けた期間もあったと振り返るよつめもん。視聴者から「本当に住む気あるのか」といったコメントが書き込まれるなど、ここまでの道のりにはネガティブな印象を持つ視聴者も一定数いた模様。これまでの過程をみてきた視聴者のなかには、「いい加減な奴と思ってたけど、自分の仕事しながらだから、偉いかも」「途中であきらめるだろうなと正直思ってたのですが、本当によかった」など、コツコツとあきらめずにDIYを続けてきたよつめもんに、心を撃たれた者がいたことがコメント欄から伺える。 さらにコメント欄には元所有者の孫を名乗る視聴者が現れ、オープニングに登場するデッキ部分の鳥の巣箱は自身かいとこが小学生の時に作ったものであること、その視聴者の祖父が孫のために用意してくれた別荘であることを伝え聞いていたことを告白。「当時の思い出に照らし合わせながら拝見しています。どうか愛情を持って住んでいただけるとありがたいです」と書きこんでおり、家の歴史を感じる、なんともエモい展開になっている。 多くの視聴者が感動を覚えたよつめもんの別荘DIYだが、関西発YouTuberグループ・Lazy Lie Crazy(以降、レイクレ/チャンネル登録者数228万人)もまた、別荘のDIY完成を報告。同グループは2022年7月に投稿された動画で、東海オンエアのてつやにじゃんけんで勝ったことから別荘を手にすることが決定、2023年9月の動画では約1000万円の別荘を受け取った様子を公開していた。以降レイクレは専門業者の協力を得ながら、1年かけてメンバー全員で別荘の改造を実施。9月4日に投稿した動画では、床が抜けるダイニングキッチンと経年劣化が進んでいた和室が広々としたリビングダイニングに生まれ変わった様子や、芝が生い茂げり、サウナが設置された別荘が披露され、東海オンエアとの繋がりやDIY着手前からの変貌ぶりに大きな反響が集まっている。 よつめもんとレイクレの別荘DIY動画をみると、リフォーム着手前からの劇的変化はもちろん、別荘を手にいれるストーリーや失敗を含むDIY過程、家の歴史、人との繋がりに心惹かれる視聴者が多いことが読み取れる。別荘DIY動画が多くの視聴者を魅了する理由は、ロマンを追う動画クリエイターがみせるリアルと別荘を取り巻く歴史にあるのかもしれない。
せきぐちゆみ