オリックス・曽谷、6回0封12K 2年目で開花!オリ6連勝導くキレッキレ大快投
(日本生命セ・パ交流戦、オリックス4-0阪神、1回戦、オリックス1勝、11日、京セラ)バットを空を切らせるたび、オリ党のボルテージが上がっていく。最大のピンチも三振で乗り切ると、雄たけびを上げた。オリックス・曽谷が自己最多の12奪三振の快投でチームを今季初の6連勝に導いた。 【写真】手をあげてファンの声援に応える、投のヒーロー曽谷と打のヒーロー頓宮 「去年、交流戦でやられている。一緒のことを絶対しないという思いで投げました」 昨年6月14日(甲子園)に対戦し、自己ワーストタイの四回途中6失点で黒星を喫した悔しさを晴らした。山場は1―0の六回。3本の安打で2死満塁とされたが、ミエセスを大きく曲がるスライダーで見逃し三振に仕留め、感情を爆発させた。 四回1死一塁からは5者連続三振を記録するなど圧倒。最速151キロの直球に切れのあるスライダー、フォークを織り交ぜて12奪三振。6回無失点で今季4勝目を挙げた。中嶋監督は「(七回も)行くと思ってたけどね。ピッチングコーチに『出し切りました』って言ったみたいで。結構さされましたけどね」と冗談交じりにたたえた。 2年目を迎えたドライチ左腕は、若手ライバルの活躍が何よりの刺激だ。8日の巨人戦(東京ドーム)で同期入団の19歳斎藤がプロ初白星を挙げれば、9日の同戦では支配下登録されたばかりの23歳左腕、佐藤が初登板で勝利。同世代の台頭に「自分も余裕ぶっこいてる場合じゃないなと思う」と危機感をにじませる。それでも厚沢投手コーチは「カード頭を任せられるだけの実力がある」と、成長著しい曽谷の姿に目を細める。開幕投手の宮城、山下らが離脱するなか、23歳の存在が頼もしい。 「早く帰って来いよ、と思って投げてます」 登板後のコメントの切れ味も鋭かった左腕の奮投でチームは交流戦3位に浮上。最大で9あった借金は3になった。右肩上がりの成長曲線を描く曽谷が、パ・リーグ王者を上位へと押し上げていく。(織原祥平)