「強盗」想定し対策万全に 宇部郵便局で緊迫の対応訓練【宇部】
現金の取り扱いが増える年末を前に、宇部郵便局(土居一人局長)で17日、強盗を想定した対応訓練が行われた。同局や市内の郵便局の職員26人が参加し、宇部警察署(大浴信正署長)の指導の下、対応手順を確認して有事に備えた。 全国地域安全運動(11~20日)の一環。訓練は、刃物とダイナマイトを持った2人組の強盗が押し入り、来局者を人質に取って現金を要求するという想定で行われた。 窓口の職員は、「金を出せ」と刃物を突き付けながら大声で威嚇する犯人役の署員に対して冷静に対処し、現金をかばんに入れて手渡した。緊迫した空気の中、職員たちは110番通報、人相の確認など決められた役割をこなした。 非常通報ボタンで駆け付けた警官2人はさすまたと盾を使って1人を制圧。同局の駐車場では、逃走する犯人に向けてカラーボールを投げる訓練もあった。 講評では、同署生活安全課の永冨功係長が「全国的に強盗事件が連続して発生しており、職員が比較的少ない郵便局も狙われる可能性があるので十分に警戒してほしい」と伝えた。 土居局長は「対応も大事だが、従業員には自分の身の安全を第一優先に考え、対応してほしい。今回の訓練を有事に生かしたい」と話した。対応に当たった谷淳課長代理は「通常より3倍時間が長く感じた。いつどこで強盗が発生するか分からないので、仲間と情報を共有していく」と気を引き締めた。