二宮和也“誠司”は誰を裏切っているのか、最終回直前の緊張感ある物語が展開<ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~>
二宮和也、大沢たかお、中谷美紀がトリプル主演するドラマ「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第10話が12月11日に放送された。いよいよクライマックスを迎える物語。潜入捜査官と判明した誠司(二宮)の行動が注目された。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】犯罪組織の取引現場を生中継しようと動く桔梗(中谷美紀) ■潜入捜査官として2つの顔を持つ誠司はどう動く? 同ドラマは、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブという“たった一日”の出来事を1クールかけて描く、謎と愛と奇跡の物語。 主人公は、記憶を無くした逃亡犯の勝呂寺誠司(すぐろじ・せいじ/二宮)、臆病で頑固な洋食店「葵亭」のシェフ・立葵時生(たちあおい・ときお/大沢)、地方テレビ局「横浜テレビ」の報道キャスター・倉内桔梗(中谷)。3人の物語が並行して進んでいき、最後に運命の交錯を果たす。 第10話で、いよいよ12月24日の“夜”が始まった。誠司は、記憶を取り戻したことを打ち明け、国際犯罪組織アネモネ2代目のミズキ(中川大志)に海外の組織との大きな取引を「成功させるぞ」と告げた。 ミズキは、父・紫陽(遠藤憲一)からの電話で誠司が潜入捜査官であることを教えられるが、「そんなことはとっくに分かってましたよ」と答え、組織の面々に示しがつかないと取引は予定どおり行うとした。 ■ミズキ「もう俺を裏切りませんよね?」 新たに変更した取引場所へと向かおうとする誠司をミズキが呼び止めた。「一つだけ、聞かせてください。もう俺を裏切りませんよね?」。 裏切りが渦巻く裏社会に生きるミズキ。5年かけて築いた誠司との絆を考えると、その思いはきっと切実だ。 誠司の答えは「ああ」というひと言。ミズキは、ふっとほほ笑み、「それで十分です」と言った。 ■誠司の“裏切り”にミズキは… その後の展開でポイントとなっていったのは、誠司は誰を“裏切る”のかだ。 第一に潜入捜査官として「アネモネを壊滅させる」という任務がある。“天樹勇太”が本名の誠司をアネモネに送り込んだ張本人である警視庁組織犯罪対策部管理官の蜜谷(江口洋介)と対面したとき、誠司は蜜谷にそう告げてミズキの元に再び向かったのだ。 だが、前回描かれたシーンで、アネモネに送り込んだ蜜谷は、神奈川県警捜査一課長の一ノ瀬(遠山俊也)に、ミズキに情が移り始めていた誠司が記憶を取り戻せば、ミズキ側につくだろうと語っていた。 そんななか取引前に紫陽に会った誠司は「ひ弱なボンボンのケツ拭いてやるっていってんだよ」と言った。その真意は、ミズキを守るためか、組織壊滅をもくろむ一端なのか、まだ分からない。 ところが、取引に向かう途中、ミズキが思わぬ行動に出た。組織の配下の者と合流し、誠司を手錠で後ろ手に拘束したのだ。「あんまり俺をみくびらないでくださいよ。あんたにはめられていることはわかってる」と、取引現場に蜜谷がいると予想。再び取引場所を変更し、取引が成立。その直後、ミズキは誠司に銃を突きつける、というラストとなった。 ミズキは、「裏切り者は殺せ」というアネモネの掟に沿って、誠司が容疑者となった殺人事件を起こしたのは自分だと告白していた。その掟を誠司にも向けたというわけだろうか。 SNSには「ずっとドキドキ」「もうどうなるか分からない」「気になりすぎて1週間待てない」といった声が続々と上がり、「#ONEDAY」がトレンド入り。 そんな第10話では、時生を介して誠司から「あなたとの約束は守る」とのメッセージを受け取った桔梗がアネモネの取引現場を生中継しようと密かに動き、時生はクリスマスディナーの客を迎え入れる様子が同時に描かれていった。 桔梗の報道に携わる者としての矜持、また時生の店には誠司の本名“天樹勇太”が待っていてくれと言った恋人がいる。すべてにつながっていく誠司の“裏切り”は、どんな決着を迎えるのか。今回はハラハラする展開となったが、“聖夜のから騒ぎ”な大団円を期待したい。次回、12月18日(月)の放送が最終回となる。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部