スズキの2024年4~9月期決算、売上・利益ともに2桁増 通期見通しも上方修正
スズキは11月8日、2025年3月期通期の業績予想(国際会計基準)を上方修正して発表した。営業利益は当初予想から700億円増の5500億円、当期純利益は同400億円増の3500億円となる。販売台数は従来予想に比べ減少するものの、高収益車種の販売増が利益に貢献する。売上収益予想は据え置いた。24年4~9月期は売上収益、利益とも2桁の増加となった。 通期業績予想では収益性の高いモデルの販売増による売上構成変化が850億円の増益要因となる。主力のインド市場では4~9月期に小型車の需要が低迷したため、通期の生産台数は当初予想から1万台減の331万5000台、販売台数は同9000台減の324万4000台に下方修正した。鈴木俊宏社長は「世界経済の影響を受けずにインドだけ大丈夫かというと難しい。現地ニーズを吸い上げ、地に足を付けて売っていく努力を続ける」と話した。 24年4~9月期は為替影響や国内での価格改定などが寄与し増収増益だった。世界販売台数は日本やパキスタン、欧州で増加し、前年同期比2.0%増の156万6000台だった。インドは小型車での需要減を好調なSUVで補い切れず、同3.1%減の86万1000台だった。インドの販売台数は通期では前年を上回る見通しとしている。鮎川堅一副社長は「通期の卸売り台数で去年並みからプラスくらいをターゲットとして設定している。一方で小売りは前年を1~2%ほど上回れるレベルにし、在庫を適正化していく」と説明した。