エクアドルで日本人観光客が被害に遇った「特急誘拐」とは?
銃が簡単に入手できる環境も、南米の主要な国で凶悪犯罪が減らない原因の1つだと南米各地での取材経験が豊富なベネズエラ人記者は指摘します。同記者は、THE PAGEの取材に対し、現地の事情について次のように語っています。 「アメリカとは異なり、南米では銃所持に関する厳しい法律が存在するが、現実には法律そのものが機能していない。支給された拳銃やライフルを横流しする警察官もおり、実際にはアメリカよりも簡単に銃が買えてしまう」
「特急誘拐」の町グアヤキル
2012年に世界銀行が発表した報告書によると、2010年にエクアドルを訪れた外国人観光客は約105万人。世界遺産に登録されている首都のキトやクエンカの古い街並みも観光客には人気がありますが、エクアドル観光で一番の人気スポットはガラパゴス諸島へのツアーです。ガラパゴス諸島ツアーの出発拠点となるのが、エクアドル最大の都市で今回の事件が発生したグアヤキルでした。米国務省はホームページの中で、「武装強盗はエクアドル全域で起こりうるが、とりわけグアヤキル周辺では特急誘拐の危険が高いので注意すべき」と、旅行者に注意を喚起しています。