外国人闇バイト編(3)在日ベトナム人SNSに投稿される求人、首謀者は本国に? 日本の警察をなめて見透かす悪い奴ら
【列島エイリアンズ】 「トバシ携帯」を作る目的での名義貸しから廃品転売業まで、在日ベトナム人が集うFacebookグループでは、怪しい闇バイトの求人がいくつも投稿されている。 【画像】スマホ契約の闇バイトを募集するSNS上のベトナム人コミュニティー グループに参加するには、管理者による承認が必要なクローズドのコミュニティーとはいえ、あまりに大胆不敵。日本人による闇バイト募集の多くが仕事内容の詳細が伏せられて投稿されている点と比べても、傍若無人な印象だ。 その理由について、ベトナム語の司法通訳人も務めるベトナム人男性のA氏が話す。 「日本国内での犯罪行為に加担させようとする闇バイト募集のほとんどは、実はベトナム本国から投稿されています。彼らは、本国にいれば、逮捕されることはないとタカをくくっている。両国間の刑事捜査上の協力について定めた『日・ベトナム刑事共助条約』の効力が発生してから約2年。しかし、両国の捜査機関による連携は、うまくいっているとは言い難いのが現状です。それどころか、英語や中国語と比べても、ベトナム語ができる捜査員は限られているので、国内での捜査もままならない。そうした状況が見透かされている」 この話を聞いて筆者が思い出したのが、2021年夏、聖徳太子が描かれた旧1万円札の偽札が都内の複数の店舗で使用されていたことが相次いで発覚した事件だ。 その後、ベトナム国籍の男女3人が偽造通貨行使容疑で逮捕され、うち2人はベトナムから日本に偽札を輸入したとして偽造通過輸入の容疑で再逮捕された。ところが、ベトナムから彼らに偽札を郵送した人物については、いまだ特定されていない。彼らが使用した偽札は、20年以上前に中華系の犯罪組織が製造したとされる「PSシリーズ」と呼ばれるもので、素人が簡単に入手できるシロモノではないのだ。本国にいる首謀者からの指示による偽札の現金化という闇バイトだった可能性は否めない。 さらに今年2月、福岡県警は、ユニクロの店舗などで万引を繰り返していたベトナム国籍の男女4人を窃盗容疑などで逮捕、送検した。この事件でも、ベトナム在住とみられる首謀者の逮捕には至っていない。 ここ数年、日本各地の小売店ではベトナム人グループによる集団窃盗事件が相次いでいるが、やはり本国にいる首謀者からの指示を受けた犯行とみられるものが複数あるのだ。