「できない自分が嫌い」…その悩みが“時間のムダ”な理由、今すぐやめろ!
● 「成長のペース」に悩んだら バングラディシュに伝わることわざが効く 続いて贈りたいのは、バングラディシュに伝わることわざ。「成長」のペースは、人それぞれです。誰かと比べて落ち込む必要はありません。逆に、早いことに優越感を覚えるのも危険です。自分のペースで歩き続ける大切さに気付きましょう。 名言その2 【ゆっくり歩いて休まない。そんな人には誰もかなわない】 バングラディシュのことわざ 大勢で、同じ道を歩き始めたとします。いきなり「お先に」と先頭に出て、どんどん背中が小さくなっていく人もいるでしょう。大股で力強く歩んで、周囲の注目を集める人もいるでしょう。目立っている人を見ると、自分は大丈夫だろうか、足手まといにならないだろうかと心配になります。 心配する必要はありません。大切なのは、自分のペースで歩き続けること。足を止めない限り、いつかは先に行った人に追いつきます。ゆっくり歩いている分、急ぎ足で進んで行った人や「こんな道はちょろい」と油断して歩んで行った人が見過ごした風景も、しっかり胸に刻み込むことができるでしょう。しかも、長く歩いているあいだにたくさんのことを学べます。 これは、仕事も勉強も趣味も同じ(もしかしたら恋愛や結婚も)。さっさと進むかゆっくり進むかは、タイプが違うだけで能力に優劣はありません。ゆっくりしか歩けないのは、むしろ誇らしいことです。同じ道のりを歩き切ったときには、「誰もかなわない」人になっているでしょう。 ●結論 早々に活躍したり結果を出したりするタイプに限って、息切れも早い
● 「もっと成長したい」と思うときには ロマン・ロランの言葉が効く 最後に贈りたいのは、ロマン・ロランのこの言葉。「もっと成長したい」と思うだけでは、どこに向かえばいいかわかりません。自分は何がやりたくて、どんなふうに成長したいのか。そこをじっくり考えることで、今「できること」が見えてくるはずです。 名言その3 【英雄は自分のできることをした人だ。ところが凡人はそのできることをしないで、できもしないことを望んでばかりいる】 ロマン・ロラン(フランスの小説家、評論家/1866~1944年) ファシズムを鋭く批判するなど平和主義者として活躍。その思想と芸術は今も世界中に大きな影響を与えている。おもな作品に『ジャン・クリストフ』『魅せられたる魂』『トルストイ伝』など。1915年にノーベル文学賞を受賞。 世の中には、素晴らしい活躍をしている人や偉大な業績を残した人がたくさんいます。そういう人を見ると「ああ、自分には真似できない」「自分なんて足元にも及ばない」と、己の凡人っぷりを思い知らされずにいられません。そういう「立派な人」と自分は、何が違うのでしょうか。 ロマン・ロランは「英雄は自分ができることをした人だ」と言います。誰にでも「自分ができること」はあるはず。私たち凡人も「自分ができること」に対して全力を尽くすことはできます。全力を尽くす大切さや尊さは、英雄も偉人も凡人も変わりありません。 ところが、凡人は「できもしないこと」を望んだり語ったりして、「できること」から目をそらしがち。自分にはできそうになくて、そもそもやるための努力をする気がなくても、大きな夢を持っていれば、大きなことをしているかのような錯覚を抱けます。現実から逃避して甘美な夢を抱いている場合ではありません。自分に「できること」を見つけて、今日から取り組みましょう。 ●結論 全力で「自分にできること」をやり遂げれば、誰もが「英雄」になれる ***** 「名言」は、あなたの人生に寄り添ってくれる頼もしいパートナー。さまざまなジャンルの偉人が発したり、世界各地で語り継がれてきたりした珠玉の名言には、どれも並々ならぬパワーがあります。意味をじっくり噛みしめ、今の自分にどう生かせるかを考えてみることで、名言はさらに強烈な輝きを放ってくれるでしょう。
石原壮一郎