“90年代のヴィジュアル系人気で売れた面も…” DIR EN GREYのDieがフェルナンデス倒産に感じた「ロック衰退」の寂しさ
「ロックが変わればギターも変わる」
中古市場を覗いてみると、インターネットの普及前に比べて中古ギターの入手は格段に容易になっている。入門編からビンテージまで品ぞろえは豊富だが、当然ながらここでの取引はメーカー側に恩恵をもたらすことはない。 こうした事象が重なって、最盛期だった99年に40億円を突破していたフェルナンデスの売上高は、22年度には1億6,608万円にまで激減。2,000万円を超える赤字決算を記録した。昨年5月には、同社から分離・独立した楽器卸業の大阪フェルナンデスも破産している。 「やっぱり寂しいですよ。ロックが変わればギターも変わります。これからは尖ったヴィジュアルから、海外のフェンダー、ギブソンのような見た目がオーソドックスなタイプに中心が移っていくと思います」 時代が変わればロックも変わる。かくしてロックスターから市井のギターキッズを魅了した日本の老舗ギターブランドは、自身が支えた時代とともに過去のものとなった。 デイリー新潮編集部
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