【ボートレース】菊地孝平が圧巻のスタートから大会初出場初V「うれしい。成長できたと思う」
◆プレミアムG1第25回マスターズチャンピオン(4月21日、ボートレース鳴門・最終日) 優勝戦が第12Rで行われ、1号艇の菊地孝平=静岡=がコンマ02のトップスタートからのイン速攻で大会初出場初Vを成し遂げた。G1は前走地の児島周年記念に続く連続優勝で通算17度目。来年1月のプレミアムG1・BBCトーナメント(とこなめ)の優先出場権も獲得した。2着に赤岩善生、3着には寺田祥が入った。 菊地が自慢の速攻力でプレミアムG1初戴冠だ。進入は156・234のスタイル。スタート展示通り松井繁(5号艇)、赤岩(6号艇)がスローに動いてきたことで集中力はむしろ高まった。鋭い踏み込みからコンマ02のトップタイミングでコンマ20台の他の5艇を制圧。「ゆるい進入の方がやりづらいと思った。ちょっと放ったけど(1Mは)うまく回れた。スタート正常ランプが付くまで気になっていた。凡ミスしてはいけないので丁寧に3周走りました」と無事ゴールし、胸をなで下ろした。 最終日は雨が降り、前日までとは異なる状況。「調整が難しかった。6R後に乗ってみて回転が足りてなかった。最後の最後まで調整して、本番はいい感じでいけた」と振り返った。鳴門では2016年の周年記念に続く2度目のG1制覇だ。 45歳以上が出場する現行規定となった2018年以降、マスターズチャンピオン初出場の選手が優勝したのは菊地で5人目となる。「デビューした時に歯が立たない先輩の中に入って優勝できたことはうれしい。成長できたと思う。名人の称号も悪くない。いつまでも若手のつもりでチャレンジャーの気持ちで戦いたい」と、14年の第15回大会で自身の師匠・金子良昭も手にしたタイトルを獲得し笑顔がこぼれた。 優勝賞金1300万円を加算し、今年の獲得賞金は4984万円でランク2位。18位までが出場し、6位までなら3日目から登場の“シード権”が得られるグランプリ(12月17~22日・住之江)がもちろん目標となる。それどころか、初の黄金のヘルメット取りにも照準を合わせているはず。「かなりいい流れできている。目の前の一走一走をしっかり走って、年末まで突っ走りたい」と意気込んだ。勢いに乗った菊地は止められない。(板東 宏明)
報知新聞社