ネブラスカ大の指揮官が語る富永成長の足跡…「シュートを決めきる力がNBAへのキップ」
念願のNCAAトーナメント出場、そしてNBA入りへのキップ
スコアラーとして、プレイメイカーとして、そしてリーダーとして成長を続ける富永が、ネブラスカ大が念願のNCAAトーナメント進出を果たすためのキーパーソンの1人であることは間違いない。 残りのシーズンに富永に期待することを尋ねられたホイバーグHCは、アウェーで連敗中のチームの現状を踏まえ、「先のことを考えずにまずは目の前の試合に勝たなければならない。1試合1試合を大切にしていればすべては自ずとうまくいく」と話した。 「そして、啓生には今まで通りのプレイを続けてほしい。相手は彼をすごく警戒しているからね。それでも彼はチームに大きく貢献してくれている。だから、彼には彼らしくあり続けてほしいと思っている」 ホイバーグHCは最後に、NBA入りを目指してシューティング以外の課題に取り組む富永について、「身長が6フィート2インチ(188センチ)だからといってポイントガードになる必要があるとは思わない」と語り始めた。 「彼に必要なのは、自分が得意とするシュートを打つことだ。NBAではフロアスペーシングが大事になる。NBAにはプレイメーカーは十分いるが、シューティングが十分だなんてことはないと思うんだ」 「それこそが、啓生のNBAへのキップだよ。彼のショットが入らないと誰もが驚くだろう? オープンになった時にシュートを決めることのできるあの能力こそが、啓生のNBAへのキップなんだ」 優秀な元NBAシューターにそう言わしめる富永の実力と魅力はおそらく本物だろう。それが実際にどこまでNBAに通用するのかはわからないが、NBAで19年(選手として10年、コーチとして4年、フロントオフィスで5年)の経験を持つホイバーグHCから「彼がなり得る最高の選手になれるよう、的確なアドバイスをしていくつもりだ」と言われれば、富永の今後にいやが上でも期待が高まる。 文=YOKO B
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