右へ左へパターが安定しない…再現性が高まるストロークのコツ
パッティングで重要なストローク軌道
2024年4月11日から14日、米国ジョージア州で開催された男子ゴルフ世界四大メジャー大会のひとつ「マスターズ・トーナメント」では、トッププロがオーガスタナショナルGCの高速グリーンに苦しめられるシーンを目にしたかもしれない。 【動画で見る】右へ左へパターが安定しない…再現性が高まるストロークのコツ 世界のトッププロたちは、オーガスタのような高速グリーンに対応するために、再現性の高いパッティングストロークを身につけようと日々技術を磨いている。 そのパッティングにおいて、ストロークの軌道は非常に重要な要素だ。 パッティングストロークには大きく分けて2種類ある。パターヘッドを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打ち出す「直線型」のストロークと、インサイドイン軌道で緩やかな弧を描くように打つ「振り子型」のストロークだ。 トッププロはどちらかのストロークタイプを採用し、再現性の高い軌道を身につけるために地道な練習を行っている。 アマチュアゴルファーのなかには、自分では理想的なストロークをしているつもりでも、実際にはインサイドやアウトサイドにパターヘッドを引いている場合がある。 特にバックストロークでアウトサイドに引いてしまう人は多い。 そのような傾向のある人は、フェース面を目標に正対させたまま、手でストローク軌道をコントロールしようとするため、アウトサイドにヘッドが上がりやすくなる。 パターヘッドがアウトサイドに上がると、そのまま打てばアウトサイドイン。まっすぐ打ち出そうとするとアウトtoアウトの軌道となり、左右にボールがちらばってしまうため安定したパッティングが難しくなる。
体の動きで緩やかにフェースを開閉させる
今回は振り子型のストローク軌道を身につける方法を紹介しよう。 振り子型のストロークは上半身の回転を主体とすることで、パターヘッドが緩やかな弧を描くようにインtoイン軌道になる。 また、パターのフェース面は、バックストロークで若干開き、インパクトでスクエアに戻った後にフォロースルーで閉じる。フェースの開閉は手先で行うのではなく、体の回転に合わせて自然にフェースが開閉させるようにする。 このように体の回転とパターの動きがシンクロしていれば、ストローク軌道もフェースの向きも自然と適切な動きをするようになる。 これまでパターヘッドを手で引いて動かしていた人は、体の動きに合わせてフェース面が少し開くイメージを持ちながらパターヘッドをわずかにインサイドに引いてみよう。 バックストロークだけではなく、フォロースルーでもヘッドが緩やかにインサイドに入り、フェース面も徐々に閉じるようにイメージすることで、インtoインの弧を描く軌道でパッティングができるようになる。 ストローク軌道のイメージがわかない人は、パッティングの練習器具を使ってみるのもおすすめだ。 例えばウェルストロークというストローク練習用のマット。理想のストローク軌道が描かれており、その線に沿ってパターヘッドを動かすことで適切なストローク軌道がマスターできるようになっている。 パターの残像がプリントされているため、フェースの開閉度合いもチェックが可能だ。 また、マットにはティーなどを刺せる穴も開いているので、パターヘッドが軌道から外れてティーに当たらないようにストロークするといった練習もできる。 このような練習マットがない人は、ストローク軌道の両サイドにボールなどの障害物を置いて、それに当たらないようにストロークする練習を行うといいだろう。 体の回転とパターの動きをシンクロさせ、インtoイン軌道でストロークすれば、思った方向にボールを転がせるようになる。 ぜひ、再現性の高いパッティングストロークの感覚を身につけてほしい。
TEXT=吉田洋一郎