中国人被爆者の遺影を登録「平和な戦争のない世界を」 広島
広島テレビ放送
被爆者には、広島に強制連行された中国人もいます。父親の記録を残したいと、遺族が写真を追悼平和祈念館に登録しました。 中国・大連から平和公園を訪れた2人。于栄春さんと于蘭芬さんの父親は、広島で被爆しました。 ■于蘭芬さん 「この場所に来て原爆で傷ついた父のことを知ることができました。これからは戦争のない平和な世界になることを願います」 2人の父親、于瑞雪さん。1944年、強制連行により安芸太田町の発電所で過酷な労働を強いられました。その後、発電所内のトラブルに巻き込まれ広島刑務所に収監中、被爆。戦後、帰国しましたが病気を発症し70歳で息を引き取りました。 娘2人が平和公園を訪れたのは父親の写真を追悼平和祈念館に登録するためです。祈念館にはおよそ2万8千人が登録されており、娘たちは父親が被爆した事実を残したいとの思いでした。 ■于栄春さん 「中国人だけでなく朝鮮半島から来た人々も含めた全世界の人々の証として父の写真を登録します」 ■于蘭芬さん 「次の世代への歴史の証として残し平和な戦争のない世界を望みます」 「2度と戦争を起こさないでほしい」。国を越えても遺族の思いは一つです。 【2024年12月26日放送】